【社会・芸能報道】 本年で三十回の開催となる「東京国際映画祭(TIFF)/ユニジャパン」は、平成二十九年五月十八日に記念特別企画『Japan Now部門女優特集「Japan Now銀幕のミューズたち」』を発表した。三十回の特別企画第一弾で、先日に開催を始めた仏・カンヌ国際映画祭に合わせた。
『Japan Now』は今、 世界に発信したい日本を代表する作品の数々を映画祭独自の視点で選ぶ。過去二年は、監督の原田眞人と岩井俊二を特集した。そして今回は四名の女優が選ばれた。安藤サクラ(丙寅)、蒼井優(乙丑)、満島ひかり(乙丑)と宮﨑あおい(乙丑)を特集する。四名は報道現在で全員が三十一歳。別々の個性を持ち、その魅力で日本映画を牽引する。各女優の最新作及びターニング ポイントとなった作品を上映し、トーク イベントも実施する予定。トーク イベントには、インスパイアを受けた監督やクリエイタと共に本人が登壇をする。ラインナップ等は九月に発表。
TIFFでプログラミング・アドバイザを務める映画監督の安藤紘平(写真上)は四名に対し、以下の様にコメントをした。
第30回記念特別企画として本年は、“日本の今”を代表する銀幕のミューズたち4人を特集します。
安藤サクラは、圧倒的な個性と演技力でその地位を確固たるものとしています。『0.5ミリ』の変化に富んだ演技、『百円の恋』の体当たり演技。身近に見えて、しかし実際には手の届かないところにいる本物の“女優”です。
蒼井優は、周りにいそうな親近感と、高嶺の花のようなストイックさの両極を備えたギャップが魅力の女優です。内面の優しさと強い意思から近年、山田洋次監督が作品で“今に必要な優しさと希望”を彼女に託しているのもうなずけます。
満島ひかりは、ほんの少しの仕草、微妙な表情の変化で台詞より多くの感情や心境を一瞬で伝える演技力があり、彼女の凄さです。思っていることとちぐはぐな行動をとってしまう人間という生き物の内面を鮮やかに表現します。
宮﨑あおいは、なんと言っても、あのキラキラした笑顔です。無垢で愛らしい笑顔から内に秘めた悲しみをこれほど表現できるのは彼女しかいないでしょう。『怒り』でも、彼女の笑顔が魅力的なほど、愛情と疑念の中で葛藤する姿が胸に突き刺さります。
記念すべきTIFF三十回は「アートとエンタテインメントの調和」を掲げる。映画を観る喜びの共有、映画人達の交流促進、映画の未来開拓が三本柱。併せて、アニバーサリ ビジュアルも発表された(上図)。日本を代表する写真家・映画監督の蜷川実花(壬子)の写真を起用。佐々木宏と浜辺明弘が制作した。本ビジュアルは様々な東京の表情を一本の“東京フィルム”という映画に例え、カンヌ国際映画祭を皮切りに会期へ向けてシーンを展開していく。
また七月十四日まで、今回のコンペティション部門の作品エントリを行っている。会期は十月二十五日から十一月三日の十日間。
画像提供:㈶ユニジャパン
撮影:岡本早百合
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