都F・公明が過半数で東京全禁煙、「百合子を女王にするか選挙」開始

【政治考察】 平成二十九年六月二十三日は『都議選二〇一七』の告示日。国政にも影響を与える重要な選挙が開始した。七月二日の投開票までの九日間、近代日本の歴史に新たな一頁が加わるかもしれない。それ程に重大な選挙だ。主役は一千百万人の都民だ。


渦の中心は女傑・小池百合子(壬辰)都知事。「古い都議会を新しく!」をキャッチフレーズに百合子が代表を務める都Fと東京公明が都議会で過半数を狙う。



投票の為にポイントを整理する

 百合子は東京行政の長であり、十三兆円の予算案を策定し、東京立法の都議会に提出権利がある。だが自民と公明が過半を占めていた為、双方が納得できる予算案を今年は意識しなければならなかった。都議会は都知事の予算案に対し否決する権利を有すからだ。そこで百合子は都Fを新たに作り、四十年近くに亘った自民・公明の連立を壊し、公明と繋がり都議会で過半数を狙う。この後で、百合子は大改革を本格的に敢行できる。



巨大なインパクトを齎す公約

 以下は都F・公明で過半となった場合だ。都議会に関しては、『都Fが「知事の反問権」を盛込む公約、絶対的な都知事が争点に』で報じた通り、都議からの質問に対し逆質問をする事を目論む。これにより都知事野党、特に自民の反撃は三年間は無効になる。理由は二つ。一つは自民が厳しい質問を都知事にしても「反問権」の多用で自民都議の質問時間を駆逐する事が可能になる点。二つは会見の影響力。都知事と自民では会見の影響力が異なる点だ。メディア発信力は百合子に軍配が上がる為、「反問権」多用でも正当化できる。


都Fの都議は百合子に対しブレーキできる訳もなく、公明は歴史を見ればブレーキするか否かは分かるだろう。



 受動喫煙対策に関しては、国の立法化を前に条例化を目論む。夕刊フジ(二十三日付け)でも報じた様に百合子は五月に「家庭内等での受動喫煙から子どもを守る為の条例と公共施設や飲食店の屋内を原則禁煙とする罰則付きの条例を盛り込んだ、都独自の条例制定を目指す。」と述べた。また検討対象に公園・通学路・子ども同乗の自動車への罰則付き禁煙を挙げた。今回の選挙の公約「基本政策」では、「14 スモークフリー社会」に記し、都民のプライバシ領域に触手を伸ばす。

早ければ年内に、百合子は全東京を全面禁煙に持ち込む算段か。



 全国的に関心の高い豊洲問題に関しては、まず豊洲へ移転を発表した。築地は五輪時にバスの駐車場として使い、五年後を目途に食のテーマパークとして再開発するという。百合子は都知事を一期四年で考えている。「都知事選二〇一六」に立候補していた上杉隆(戊申)は百合子との投開票後の対談で直接に言質を取った(記事「小池都政は一期のみ、ホワイト・ハウス記者の上杉隆が言質を取る」)。もし一期四年の意志が変わっていないのならば、築地再開発時には百合子は都知事を辞めている事になる。五年後ならば今年、当選する都議も一期をはみ出す。

風見鶏なら築地再開発前に羽ばたくのか。



ジャッジせよ、さもなくば何が起きても甘んじよ

 『都議選二〇一七』の争点は一つ、女傑・百合子を都議会の過半を以って、女王・百合子と昇格させるか否か。七月に女王になれば、後三年間は余程の問題が発生しない限り、覆らない。彼女は本気を出していない。本気は都議会で過半を獲ってからだ。その圧政は安倍晋三(甲午)総理大臣の比ではない予測を記しておく。


都民の選択肢は二つある。女王・百合子として未だ全体像が不明な東京大改革を独裁的に敢行させるのか、都議会では過半を獲らせずにブレーキ役の自民・共産をある程度に勝たせるか。或いは報道機関等のジャーナリスト達に頼みの綱を委ねるか。


およそ一年、ハイムは百合子を追った。「知事の反問権」と都F・公明の過半には反対する。


撮影:岡本早百合

0コメント

  • 1000 / 1000