新『総合物流大綱』を閣議決定、具体的な物流革命は

【ビジネス報道】 経産省(大臣:世耕弘成)と国交省(大臣:石井啓一)は、平成二十九年七月二十八日に閣議決定された『総合物流施策大綱(二〇一七年度‐二〇二〇年度)」を公表した。この大綱は政府における物流施策や物流行政の指針を示し、関係省庁が連携して総合的・一体的な物流施策の推進を図るもの。本文はPDFで四十頁


今後の物流施策の方向性と取組みとして、これからの物流に対する新ニーズに応え、我が国の経済成長と国民生活を持続的に支える「強い物流」を実現していく為に、以下の六視点を設定した。


  1. サプライチェーン全体の効率化・価値創造に資すると共にそれ自体が高い付加価値を生み出す物流への変革(=繋がる)~競争から共創へ~
  2. 物流の透明化・効率化とそれを通じた働き方改革の実現(=見える)
  3. ストック効果発現等のインフラの機能強化による効率的な物流の実現(=支える)~ハードインフラ・ソフトインフラ一体となった社会インフラとしての機能向上~
  4. 災害等のリスク・地球環境問題に対応するサステイナブルな物流の構築(=備える)
  5. 新技術(IoT、BD、AI等)の活用による“物流革命”(=革命的に変化する)
  6. 人材の確保・育成、物流への理解を深めるための国民への啓発活動等(=育てる) 


五の物流革命は、新技術によるデータ活用で効率性の飛躍的向上とサプライチェ ーンの最適化で享受できる。必要となる仕組み導入とインフラ面等の事業環境整備を進める。世界に先駆けた自動運転の社会実装(高速道路における後続車無人の隊列走行の商業化)やドローンの物流導入、ロボット機器の導入(自動搬送、ピッキング等)、自動運航船を政府は考えている。



またアジアに関しては、アジア地域を中心とした物流網のより一層の円滑化・効率化、日本物流業のアジア地域への積極的な海外展開、日本の特色ある農林水産物・食品等の輸出や海外展開を下支えする事でアジア諸国の成長の果実を享受できる取組みを挙げた。


計画期間は新元号二年度まで。本大綱で示された方向性に基づき、総合物流施策推進プログラムを策定し、PDCA方式により進捗管理を行う。

(了)

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