河瀨直美 監督の映画観と蒼井優・安藤サクラ・満島ひかり・宮﨑あおいの「銀幕のミューズ」

【社会報道】 第三十回 東京国際映画祭(TIFF)と日本外国特派員協会(FCCJ)は、平成二十九年十月三日に東京・有楽町にて「JAPAN NOW」部門記者会見を開いた。映画『光(二〇一七)/キノフィルムズ』の河瀨直美(乙酉)監督、TIFFの久松猛朗(甲午)フェスティバル・ディレクタと同部門の安藤紘平(甲申)プログラミング・アドバイザの三名が登壇した。


三年目となる同部門、本年は十五作品。久松ディレクタは「日本の映画を海外に紹介していく役割。」と同部門を説明。日・仏・独の合作となった『光』の直美監督は「地球を循環していく中に映画祭があるのかな。」と、世界各地の映画祭を行き来し混じり合っていく点を表現した。生きる事と映画づくりをイーコルにする直美監督は、自身の最初の映画祭で「生きる事と映画を観る事は地続き。」と気付いた。また「東京自体が光りがあり過ぎて。人が集まると自分をもち辛くなる。」と没個性を敬遠した。




<牽引する若き四大女優>

 前回まで同部門は監督を特集していたが、今回からは「銀幕のミューズ」として女優を特集する。四名の女優が選ばれ、各二本を上映する。蒼井優(乙丑)の「家族はつらいよ2(二〇一七)/松竹」「花とアリス(二〇〇四)/東宝」、安藤サクラ(丙寅)の「〇.五ミリ(二〇一四)/彩プロ」「かぞくのくに(二〇一二)/スターサンズ」、満島ひかり(乙丑)の「海辺の生と死(二〇一七)/フルモテルモ、スターサンズ」「愚行録(二〇一七)/ワーナー・ブラザース映画、オフィス北野」、宮﨑あおい(乙丑)の「怒り(二〇一六)/東宝」「EUREKA(二〇〇一)/サンセントシネマワークス」。


安藤アドバイザは「(日本の映画界を)牽引する女優四人。」と述べ、各々最新作ないしターニングポイントとなった作品を集めた。上映後には各女優のトークも用意している。優を「親近感と高嶺の花のギャップ」、サクラを「圧倒的な個性。変幻自在な演技力」、ひかりを「仕草、微妙な表情で一瞬で伝える」、あおいを「無垢な笑顔。内に秘めた悲しみ」と安藤アドバイザは形容した。また同部門の映画「花筐/HANAGATAMI(二〇一七)/ 新日本映画社」で大林宣彦(戊寅)監督に加え、常盤貴子(壬子)がTIFFに登場する事を発表した。


TIFFの会期は二十五日から十一月三日。


画像引用:東京国際映画祭

撮影記事:金剛正臣

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