『日仏同志』強化、協力を一段引上げ|第六回『日仏外務・防衛閣僚会合』

【軍事報道】 岸信夫(己亥)防衛大臣及び林芳正(辛丑)外務大臣は、令和四年一月二十日にTV会議にて仏フローレンス・パルリ軍事大臣及びジャン=イヴ・ル・ドリアン外務大臣との間で第六回『日仏外務・防衛閣僚会合』を実施。会合後に共同声明を発出した。


米国は日本の同盟国、英仏豪加印は同志国(準同盟国)。


四大臣は、日仏を取巻く安保環境が厳しさと不確実性を増している中で、日仏間の「特別なパートナシップ」の重要性を再確認。両国間の安保・防衛協力が近年、飛躍的に強化されている点を歓迎した。


また四大臣は、日仏間の安保・防衛協力を一層強化する事も確認。インド太平洋での協力を一段と高いレベルに引上げ、地域情勢や国際社会の諸課題への対応における連携を更に促進していく事で一致した。



安保・防衛協力

  1. 日仏間の共同訓練や演習、防衛装備・技術協力を引続き促進で一致
  2. 経済安保について、日仏がそれぞれのサプライチェーンの強靱性を高める事の重要性を確認。経済安保上のリスク認識や情報共有等の協力を一層強化で一致
  3. サイバ及び重要・新興技術について、様々な多国間フォーラムでの協力やサイバ攻撃への対応での連携を再確認
  4. 5Gを始めとする情報通信インフラの安全性や信頼性を担保する上で、開放性や多様性といった原則や情報共有を行う事の重要性を確認。宇宙空間における安全及び安保上の課題への対処においても日仏で緊密連携で一致



インド太平洋(IP)協力

  1. 「日仏 包括的海洋対話」「日仏 IP作業部会」の枠組みを通じ、FOIP実現に向けてジブチ所在のPKO訓練センタへの支援等具体的協力が進展していることを高く評価。協力促進を確認
  2. 日本は、EUのIP戦略策定に仏が大きく貢献した事を高く評価。仏は、EUに対するIPに関する日本からのインプットを高く評価。仏が本年上半期のEU議長国である事を踏まえ、EUの枠組みにおいても日仏間で一層緊密に連携し、EUのIPへの関与を一層強化を確認。また日本は、NATOがIP地域に関心を高めている事も歓迎した
  3. ASEANの中心性・一体性及び「IPに関するASEANアウトルック(AOIP)」への支持を再確認。AOIPに沿った実質的協力を進める事の重要性を確認
  4. トンガ支援における連携についても意見交換



地域情勢

  1. 「東シナ海」「南シナ海」情勢への深刻な懸念を共有。力を背景とした一方的な現状変更の試みに強く反対で一致。「台湾海峡」の平和と安定が重要と確認、両岸問題の平和的解決を促す事で一致。「香港情勢」「新疆ウイグル自治区」の人権状況についても深刻な懸念を共有
  2. 「北朝鮮」による核・ミサイル開発の進展に対し、強い懸念を表明。北の全ての大量破壊兵器、あらゆる射程の弾道ミサイルの完全な、検証可能な、且つ不可逆的な廃棄に向け、安保理決議の完全な履行が不可欠である事を改めて確認。林大臣は、拉致問題の即時解決に向け、引続きの理解と協力を求めた
  3. 「ウクライナ」の主権及び領土一体性を完全に尊重する事を改めて確認
  4. 「イラン情勢」について意見交換。関係国が核合意上のコミットメントへの相互遵守に早期に復帰する事へ期待表明。「アフガニスタン」「アフリカ情勢」等についても意見交換



軍縮・不拡散

  1. 第十回「NPT運用検討会議」の成功に向け、引続き緊密連携で一致

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