三十年度予算案から診る希望が薄い原因

【政治考察】 平成三十年一月二十二日に一九六常会が召集される。核となる議案は本年度予算案。二十九年十二月二十二日に政府は予算案の閣議決定を行った。


一般会計総額は九十七.七兆円。前年比で〇.三兆円の増。過去最大を六年連続で更新した。歳入の内、「税収」は伸びて五十九兆円。借金である「新規国債発行」は三十四兆円。歳出の内、『社会保障費』は全体の三分の一超で三十三兆円。新規国債発行分は略、社会保障費の為に行う。現在の社会保障の為に国民が借金をしている事になる。大変に歪だ。


安倍政権の革命系施策の一部が含まれる「文教科学費」は五兆円。社会保障費の六分の一にも満たない。昨年度からの伸び率は〇.一㌫。社会保障費の方は一.五㌫も増えた。実に十五倍も差がある。注目されている「防衛費」は文教科学費に同じ五兆円。前年度に変わらず。利子を含む借金の返済に充てる「国債費」は二十三兆円。〇.九㌫のみ下げた。



<医療費削減の為にシニアに運動を>

 政府が指し示した予算のポイントは三つ。⼈づくり⾰命、⽣産性⾰命と財政健全化だ。⼈づくり⾰命では保育の受け⽫拡⼤、保育⼠の処遇改善、幼児教育の段階的無償化、給付型奨学⾦の拡充等に予算をつける。⽣産性⾰命では設備・⼈材投資の促進(地域中核企業や中⼩企業)、税制措置(賃上げや⽣産性向上等)、研究開発等の⽀援(産学官連携)、インフラ整備への重点化(⽣産性向上)等。


国家反映の為には未来への投資が欠かせない。だが国債で賄わなければならない社会保障費が重く圧し掛かっている。内訳は医療、年金、福祉等、介護の順で費用が掛かる。特に医療は介護の三.八倍もお金が掛かる。この医療を抑える為にはシニアの健康が重要だ。未来(現役世代と子ども)の投資を増やす為にシニアへの運動を国が強制するべきであろう。食生活も管理された方が良い。さもなくばシニアを養う為に現役世代以下は人生百年の間、働き続ける事になる。


シニアこそ生産性革命が必要だ。費用が掛かる以上、主要納税者の現役世代はシニアに生産を求めるべきだ。自身達が苦しい理由を見つめなければならない。この問題を安倍政権は分かって施策を出しているだろう。尚、シニアは未だに主要な有権者であり、現在の日本の状況を選挙によって招いた世代である。だが、これからは現役世代が自身達の未来を考えて行動(選挙)しなければならない。


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