男性の低学歴と低収入に相関、男性の弱体化社会

【社会・教育考察】 令和四年四月二十七日に「東大」大学院医学系研究科・坂本晴香等の研究チームが、『給与・学位・乳児:一九四三年から一九七五年に生まれた日本人男性と女性の収入と教育による出生力の傾向—全国調査の分析』を発表しました。


チームは「出生動向基本調査/国立社会保障・人口問題研究所」を用い、男性の低学歴と低収入に相関を見つけました。対象の男女が四十代で何人の子どもがいるかを比較。過去三十年で子どもがいない男女が三倍に増えていました。


男性は、高学歴・高収入である程に子どもがいる割合が多く、子どもが三人以上いる割合も多いです。女性は正規雇用の場合に、子どもがいない割合が少ないです。



世界より少ない子育て支援

 日本の「合計特殊出生率」は一.三人前後で推移。日本は数々の少子化対策を打ってきましたが、何ら好転していません。少子化への打開に失敗し続けています。政府目標は一.八人。昭和「高度経済成長期」後の水準で、沖縄のみ達しています。



少子化の原因として、五月十三日に東京新聞は記事『貧困が子どもの学びに影響するのは何故か「むしろ国ガチャ」原因は保護者でなく政府と専門家指摘 』にて、子ども・子育て支援に関する主な国の公的支出を用い、日本がOECD平均を下回っている点を挙げました。これは報道府も以前より指摘しています。


当該記事の中で「日大」教育行政学・末冨芳(甲寅)教授は「親に責任を帰しているのは、我が国の政府なので『国ガチャ』と言う方がマシだ」と指摘しました。芳教授は氷河期世代。


<中堅・シニア女性の罪>

 国が子育て支出を増やす事が肝要です。立ちはだかるのは、国の支出の三割を占める「社会保障費」。打開策は「国債発行」と「税収増」しかありません。前者の壁は財務官僚、後者の壁は『男性の弱体化』です。前者については多数の記事を配信していますので、今回は後者です。


生殖に男性の勃起は欠かせません。勃起には性的興奮が必要です。現代社会は如何でしょうか。男性の性的興奮は、基本的に禁止されています。テストステロンの減退理由となり、現在の男性は弱体化します。タバコ等の各種規制を勘案しますと、中堅・シニアの女性が男性の弱体化を望んでいる様です。夫がだらしないのではなく、男性性が乏しいのです。


冒頭の分析では、高学歴・高収入の男性に子どもが多いですが、調査対象より前の「焼け跡世代」以前で、同分析は通用しないでしょう。「団塊世代」がいるからです。これは詰まり、高学歴・高収入でない男性にも子どもがいた事を示しています。お金が少なくとも、日本社会で性的興奮(デートへの誘い等)ができた、という事です。



社会で紳士な男性性を強める

 ですが、男性には本能的に性欲がありますので、仮想世界へと移行しています。現実の女性では性的興奮をせず、ないし、してはならず、「ポルノ中毒」へ陥ります。結婚して子を授かっても、金銭の問題と妻への“げんなり”が存在すると、多子化には至りません。


男性の弱体化は「女性性の欠如」と表裏一体です。男性の本能には好きな人、愛する人を守りたい、ないし近付きたいという欲求があります。これが一般的な男性の経済力を向上させる最も大きな理由です。一般的な女性は、遺伝子的にリスクテイカではないので、経済力の上昇に限りがあるのです(男性よりも保守的)。


男性の収入が上がれば、少子化を打開できる可能性があります。先手は財政拡大です。男性が収入を上げたくなるには、平成以降で続いてきた男性の弱体化を止めるべきでしょう。特に現実女性への性的興奮の禁止は、出会いも何も発生しません。男性の弱体化は亡国に他なりませんので、紳士な“男性性”を強める社会へ戻すべきです。



脱ゆとり世代以降には、男性性を強める傾向がありますので、中堅・シニアの女性が未来の芽を摘んではなりません。日本にとって最後の少子化打開の希望かも知れません。結局は、大黒柱(サザエさん方式)が日本人にとってフィットしてるのでしょう。



0コメント

  • 1000 / 1000