社会課題解決型の大学生を育成・輩出する『Learning for All』が受賞|第五回エクセレントNPO大賞

【社会報道】 平成三十年一月十八日に東京・竹橋にて、毎日新聞社(代取:丸山昌宏)と言論NPO(代表:工藤泰志)は第五回『エクセレントNPO大賞』の表彰式を行った。本大賞は営利組織の評価によるNPOの質の向上と市民社会の好循環を目指すもの。今回は計百五十六団体からの応募があった。大賞は「Learning for All(代表理事:李炯植)」となった。


同団体は困難を抱える子どもに対して質の高い学習機会を提供し、課題に直接向き合った経験を通して社会課題を解決する大学生を育成・輩出する団体。学生時代に団体を設立した李代表理事はNPOを選んだ理由を「いくつか理由があるのですが、一番大きな理由は私自身が貧困の地域の生まれでして。そうした原体験を持っていた事です。その後、東京大学に入って日本の社会の格差を強く感じて。自分で何か解決できないか、と思った事が直接のきっかけです。」とした。



<強い民主主義、強い市民社会>

 言論NPOの工藤代表(戊戌)は近年の世界政治でポピュリズム台頭により、民主主義が傾いている点を伝えた。「市民層の中で課題解決を競い合う好循環が必要。」と強い民主主義を求める。本大賞の意義については「市民層の中で課題解決に向かう動きがあるという事をクローズアップし、広く一般の方々にも知って頂く。NPO自身も今問われている課題について考える機会になる。」と述べた。


毎日新聞社の小松浩 主筆は、『NPO法』制定以降にNPOの記事が同紙で八万五千件に上った事を伝え、「市民の自立と自律が社会の厚みを生む。権威主義体制に移行しない為にも強い市民社会の実現は不可欠だ。」と述べた。本年の元旦主筆論文では、「互いを知らず、理解しあえないなら、どこに平和があるのか。互いに切り離され、相手に学ぶことも許されないなら、どうやって共存できるのか」と、カナダの偉大な宰相であるレスター・B・ピアソン(丁酉)の言葉を小松主筆は引用していた。


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