中村うさぎらがモテる女像を提示、映画『ローズの秘密の頁(ページ)』

【芸能報道】 平成三十年一月二十九日に東京・飯田橋にて、東京新聞(代表:小出宣昭)は映画『ローズの秘密の頁(ページ)/彩プロ』公開直前イベントを開催した。ゲストには小説家の中村うさぎ(戊戌)と漫画家の倉田真由美(辛亥)の二名が登壇した。本作の公開は二月三日より。


本作は「マイ・レフトフット(一九九〇)/ワーナー・ブラザース」や「父の祈りを(一九九四)/UIP」でアカデミー賞®ノミネートの功績を持つ巨匠ジム・シェリダン(己丑)の五年振りの新作。原作はアイルランドの劇作家セバスチャン・バリー(乙未)が英・文学賞「コスタ賞」を受賞した同名小説。四十年に亘って精神科病院に収容されている、ある老女の長く封印されていた衝撃の真実と隠された一つの真実の愛が、現在と過去の時間軸を行き来しながら描かれている。ミステリアスな真実と愛の物語り。



<週刊誌に牙を剥く>

 うさぎと真由美の両名は本作を“モテる女子が迫害される物語り”と一括。「この時代に生まれていたら、二人とも精神病院に入ってましたよね。」と、うさぎは感想を述べた。時代は一九四〇年代第二次大戦下。うさぎは「女の人に慎ましさが求められていた時代だから。」と重ねた。真由美は「(主役の)ローズがモテてなかったら、精神病院に入ってないですよ。」と述べ、モテと非モテの差についても触れていた。


うさぎは更に手厳しい。現代にも通じる話しとして「自分(男子)が勝手にムラっとしているくせに。」と男子の勘違いを一蹴。女子のファッションに関しても「あれは腹が立つ。どんな格好するのも自由だ。」と女子の攻めたファッションを揶揄する男子を扱下ろした。


また週刊誌等が取扱う不倫の話しになり、うさぎは「お前らもさ、ライタの女の子に手出してんじゃん。」と憤る。「正しさは人を傷つけるんだ、と今の時代に言いたい。」と持論を展開した。そんな二人に魅力的な女になる為を聞き、真由美は「小っちゃい所をサボらない。」と好感をもたれるという。うさぎは「自分に正直になったら、モテないと思います。」と肝要を伝え、「ボカす女はモテるよね。」と、その日で一番の声量を出した。


=STORY=

40年もの長い月日を精神病院で過ごしてきた老女、ローズ。 半世紀に渡って封印されてきた彼女の過去が、 今、一冊の聖書によって紐解かれるー


アイルランド西部にある聖マラキ精神病院。取り壊しが決まり、転院する患者たちの再診のために病院を訪れた精神科医のスティーヴン・グリーン(エリック・バナ)は、赤ん坊殺しの罪で“精神障害犯罪者”として40年もの間収容されている老女ローズ・F・クリア(ヴァネッサ・レッドグレイヴ)を看ることになる。赤ん坊殺しの罪を否認し続け、自分の名を「ローズ・マクナルティ」と訴え続ける彼女の様子が、一般的な患者と異なることに気付いたグリーン医師は、ローズが大切にしている1冊の聖書の存在を知り、彼女の過去に興味を持ちはじめる。ローズは何十年にもわたって、聖書のなかに秘かに日記を書き綴っていたのだ。そして、彼女は日記を辿りながら半世紀前の記憶を遡り、自分の人生を語り始める――


2018年2月3日よりヒューマントラストシネマ有楽町、 新宿武蔵野館、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国公開


撮影記事:金剛正臣

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