浅野温子が古事記を読み語り|第五回 古代歴史文化賞

【社会報道】 古代歴史文化普及協議会の奈良県(知事:荒井正吾)、島根県(溝口善兵衛)、三重県(鈴木英敬)、和歌山県(仁坂吉伸)と宮崎県(河野俊嗣)の五県は、平成三十年二月十日に東京・銀座にて『古代歴史文化賞』記念シンポジウムと連携推進懇談会を開催した。シンポジウム内では、女優の浅野温子(辛丑)が古事記の読み語りを行った。


本賞で五県が共同で古代の歴史文化に関する優れた書籍を表彰している。対象は日本の古代世界を学術的基盤に立ちながら、一般読者にとって分かりやすく書かれた単著。本年で五回目。大賞作品は考古学等を研究する「熊本大」の小畑弘己 教授の「タネをまく縄文人 最新科学が覆す農耕の起源/吉川弘文館」。選考理由は本書が、新しい視点や方法・技術に基づいて資料を観察する事で、歴史研究に新地平が開かれる可能性を示したから。植物のタネや昆虫等の遺物として残りづらく、発見しづらいものが縄文時代に存在した事を証明した。


 奈良・荒井知事は「今年は小畑氏が大変、面白い題材で本を執筆して頂きました。他の方が書いた本も読み応えがあるので、是非、お読み頂きたい。」と挨拶。小畑教授は「縄文人とダイズ」をテーマに基調講演を行った。その後のパネルディスカスでは、「子ども時代は大人しくて良い子だったと母から聞いています。引っ込み思案な子どもで顕微鏡や望遠鏡が大好きでした。」と話した。


読み語りの温子は十五年よりライフワークとして古事記や神話、古典の諸地域民話等を題材とする一人語り舞台「よみ語り」を始めた。全国の神社や世界遺産等で「よみ語り」を開催。当日も独自の解釈を加えて現代語で脚色した。舞台では生演奏に合わせて声色を変え、様々な役を一人で表現した。「今日はとても皆さんが真剣に聴いて下さっていたので、身が引き締まりました。」と感想を伝えた。


画像提供:奈良県

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