【ビジネス報道】 経産省(大臣:世耕弘成)は、平成三十年二月二十日に東京・有楽町にて『健康経営アワード二〇一八』を開催。東証(代取:宮原幸一郎)と第四回目となった『健康経営銘柄二〇一八』を、日本健康会議(代表:横倉 義武、三村明夫)と第二回目となった『健康経営優良法人二〇一八』を認定した。
前者は原則一業種一社で、使用人の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取組む上場企業を選定。全上場企業の三千五百四十三社(二十九年九月七日時点)の内、二十六社を選定した。選定確率は〇.七㌫。今回は選定基準となる「健康経営度調査」の回答法人数が過去四回で最大の伸び率となり、七百十八社となった。上場企業の回答率は二割を超えた。最高は空運業、最低はガラス・土石製品業。
後者は大規模法人部門(ホワイト五〇〇)と中小規模法人部門に分かれる。それぞれ五百四十一法人、七百七十五法人の計千三百十六法人を認定。地域の健康課題に則した取組みや日本健康会議が進める健康増進の取組みを基に、特に優良な健康経営を実践している法人を顕彰するもの。安倍政権の五度目の成長戦略「未来投資戦略二〇一七」に基づく施策の一つ。
『健康経営銘柄』となると、メディア露出の機会増大や役員の講演依頼、健康経営の習慣化、学生の認知度向上による求人増、内定後の辞退率減、優秀な人材確保、他業種との繋がりのきっかけ等のメリットがある。健康保持・増進の最高責任者が経営トップの割合が担当役員を超え、五割に迫る(二九年度)。銘柄選定企業は成長戦略に位置付けて投資家に説明している割合が八割。『健康経営優良法人』も類似の効果を期待できる。
パネルディスカス「健康経営の更なる発展に向けて」では経産省、日本健康会議と認定三社が議論。認定された法人は既に七、八合目だが「日本全体からすると三合目ではないか。」と分析した。食事内容及び睡眠時間と生産性の連関性や女性へのメンタルヘルス管理の重要性、健康への投資に対するリターンの数値化、使用人の健康リテラシ向上等が話し合われた。「健康は病気の反対語ではありません。」とプラス要因である点や痩せている女性への警鐘、若手に対する施策が手薄な点を問題視した。
以下は、健康経営銘柄に選定された二十六社。
- 1911 住友林業
- 2412 ベネフィット・ワン
- 2802 味の素
- 3591 ワコールホールディングス
- 4452 花王
- 4507 塩野義製薬
- 4543 テルモ
- 4902 コニカミノルタ
- 5195 バンドー化学
- 5332 TOTO
- 5411 JFEホールディングス
- 5803 フジクラ
- 5947 リンナイ
- 6383 ダイフク
- 6902 デンソー
- 7911 凸版印刷
- 8060 キヤノンマーケティングジャパン
- 8252 丸井グループ
- 8411 みずほフィナンシャルグループ
- 8566 リコーリース
- 8601 大和証券グループ本社
- 8766 東京海上ホールディングス
- 8860 フジ住宅
- 9005 東京急行電鉄
- 9202 ANAホールディングス
- 9719 SCSK
撮影記事:金剛正臣
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