キック『KNOCK OUT』がK-1とRIZINを「全く恐くない。」と、全試合を無料で

【スポーツ報道】 平成三十年二月二十三日に東京・秋葉原にて、ブシロード(代取:橋本義賢)とキックスロード(代取:花澤勇佑)はキックボクシング興業『KNOCK OUT 二〇一八』戦略発表会を行った。四月よりレギュラ放送局が全国で九局となる。二十八年に興業開始し、公式YTの登録者数は二万を超えた。青山ひかる(癸酉)等の話題のグラビアモデルをラウンドガールに起用し、知名度を上げ続けている。


新たに放送開始するテレビ局は関西で二千万近くをカバーする「サンテレビ」と「北陸放送」の二局。昨年の興業実績は八大会を行い、二万人近い来場者数となった。ネットへの注力も伺える。二月に行った興業では超満員の四千人の来場者に併せて、無料のライヴ配信で延べ十七万のアクセスを得た。本年の大会は、四月の初代ライト級王者の森井洋介(戊辰、写真上)選手と現・ムエタイ世界王者の泰ヨードレックペット・オー・ピティサック選手との対戦を含めて七回。全てを無料でライヴ配信する。


また選手達の出演を軸とした公式ラジオ番組も四月より開始する。ゲーム「しろくろジョーカー/ブシロード」では選手達を実写CMに起用する。ファンクラブは六月に開設予定だ。そして六月より「初代フライ級王座決定トーナメント」を、十月より「ライト級アジア トーナメント」を開催予定。後者は既に日本、タイ、韓国と中国からの参戦が固まりつつあるが、後四ヶ国をアジアから追加したい。



<真のライバルはシンガポールの世界団体>

 今回、矢継ぎ早に施策を発表したが、ブシロードGの設立者である木谷高明(庚子、写真上)取締役は「最終的には二十何局ネットにしたい。」と野心を語る。ラジオでは普段は見えない一面を露わにし、同時に選手のトーク力も向上したい。意識しているのはプロセス選手の饒舌さだ。「話しの打ち合いのタイミングを覚えて欲しい。」と期待を滲ませる。


プロレスの全試合数を挙げて「理想は毎月二回。」とSNS時代のバズを大いに意識。各興行団体でもSNSへの理解度の深さに差がある点を指摘した。そんな木谷取締役は記者からライバルを問われた。K-1とRIZINを挙げて「この二つは全く恐くない。」と断言。「地上波に頼っている様では駄目です。」と重ねて知財(IP)創りに力を入れる点を強調した。真のライバルをアジアで最も大きなスポーツ メディアを運営するミャンマー出身のヴィクター・キュイとし、キュイが代表を務める星「ワン・チャンピオンシップ」を追随する構え。


 各国で万単位の来場者数を誇る巨大興業に対し、日本独特の市場性や元・フェザ級王者の小野寺力(甲寅)プロデューサが考える各国の「武術系(選手)も含めて。」の多様性、KO率等で差異化を図る。先ず国内のコアユーザを固め、ライトユーザへ間口を広げたい。


更に木谷取締役は、トレカ「カードファイト!!ヴァンガード(二〇一一)/ブシロード」やゲーム「エミル・クロニクル・オンライン(二〇〇五)/ガンホー・オンライン・エンターテイメント」等のタイトル原案に携わってきた経験よりネーミングの重要性を訴えていた。


尚、四月に試合を行う森井選手は「全部掛けてタイトルマッチにしたい。」と唐突な申し入れをした。実質世界一との対戦で負けてしまったら、「MR.KNOCK OUT」の肩書きから「野良犬」へ戻り、スキンヘッドにし、タイトルを獲られる。タイトルマッチは実現の方向で動く。


撮影記事:金剛正臣

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