【人生考察】 令和四年十月十六日に独身研究科・荒川和久(癸卯)は、東洋経済オンラインへ記事『結婚相手に「容姿」を求める女性が過去最高の現実』を寄稿しました。
九月公表の第十六回「出生動向基本調査/国立社会保障・人口問題研究所」を含み、過去三十年間に亘る未婚男女のデータ「相手の条件」の増加度合を集計。上図の基準年は平成九(一九九七)年で、各年を増減。
男性が求める条件に「女性の経済力」が激増。女性は求める条件に「容姿」が激増している。荒川は、この状況を以下にて指摘しました。
「顔かお金か」のどちらかではなく、「結婚は、男も女も顔とお金の両方を求め始めた」という事になります
<夫が正規が最低条件>
本稿に係る本調査の対象は、十八歳~五十四歳以下の独身者。男女共に「二十歳~二十四歳(脱ゆとり世代)」「二十五歳~二十九歳(略ゆとり世代)」「三十歳~三十四歳(ゆとり世代)」の順で回答者が多くなりました。三十四歳以下の若者の割合は、男性が五十九.七㌫、女性は六十六.六㌫。
最新の本調査に拠れば、妻が三十代~四十代の夫婦の働き方は以下に。
- 「夫自営」ないし「夫正規、妻無職・学生」が五十年前より低下
- 「夫正規、妻パート・派遣」が大幅増
以下は、妻が三十代の夫婦の働き方比較(十年前の調査⇒最新の調査)。
- 「夫正規、妻無職・学生」=三十六.八㌫⇒二十二.八㌫
- 「夫婦正規」=十八.一㌫⇒三十四.一㌫
「夫自営」は五.二㌫まで減っており、更に稀有な男性となっています。二十五歳~三十四歳の未婚男女、及び夫妻の調査前年の年収は、十年前の調査以降で比較すると、全般的に年収の分布は上方へ推移。
女性は男性の『経済力』が要らない?
上図のポイントとして、女性が求める条件で『男性の経済力』が下降傾向であり、二十五年前の水準に戻りつつあります。本調査にて、十年前と比べて若者の年収は上昇傾向ですが、物価の上昇率を相殺しておらず、男女共に簿記の知識が乏しくなっているものと推察できます。
特に男性の危機感は強く、二十五年前と比べて二十㌽も『女性の経済力』を欲しています。
これには二面性があります。一つは「賢き男性」、もう一つは「放棄した男性」です。前者は、人生百年時代に女性の経済力が人生を左右する事を知っています。後者は、まるでヒモの様に女性へ縋(スガ)る姿勢です。
<男性を前衛・女性が後衛>
若者である「ゆとり世代」は、「氷河期世代」と比べて収入の面で大きく恵まれていました。これは安倍内閣のお陰ですが、その政治ボーナスを活かさない所か、他力本願の男性が一部に居ます。同じく女性も『男性の経済力』ではなく、「容姿」を求め、「学歴」「職業」を求めなくなりつつある。
これが「男性らしく」「女性らしく」の忌避に起因している事は、容易に想像が付くでしょう。
中堅以上に振り回されてはなりません。日本社会の実現力は、男性の方が未だ圧倒的に有利で、「男性を前衛・女性が後衛」が確実性の高い組み合わせです。中堅以上の理想に若者・若手が付き合う必要は無いでしょう。
最大コスト「シニア」を見てない
もし経済の上昇志向が無ければ、人生百年時代において貧困化する事は目に見えています。それを一部の賢き男性は理解しています。人生コストで最大級のものは「住宅」「健康(医療費)」「介護」「老後」。住宅を除けば、全て六十代以降で圧(ノ)し掛かるコストです。
詰まり、令和時代の人生は、最大コストが圧し掛かるシニアに向けて若者・若手・中堅の期間で資産形成するものとなります。人生においてパートナは必須であり、自身とパートナが所得増・資産増を目指さなければ、十年・二十年後以降でシニアまでに必ず貧困化します。
依って、日本政府は兼業副業による総・個人事業主(自営)化を図っています。逸早く簿記を学ばなければ、未来の財務予想はできません。容姿は健康を害しない程度で、小ぎれいに。それ以外は、人脈を土台に経済力(所得増・資産増)へ集中しなければならないでしょう。
女性が女性らしく、簿記に明るくなる必要があります。
記事:ファイナンシャルプランナ・京秦正法
画像:結婚相手に「容姿」を求める女性が過去最高の現実/㈱東洋経済新報社、『第16回出生動向基本調査 結果の概要』/国立社会保障・人口問題研究所(厚生労働省)
0コメント