【政治ニュース】 平成二十七年十二月十七日に「夕刊フジ/産経新聞社」が、来年にW選が行われた場合に衆参でどの様な議席予測になるか一面で報じた。政治評論家の浅川博忠が分析したもので、自公の圧勝となり野党は壊滅的な数値になる。野党の中で唯一、衆参両院で議席数を伸ばすのは共産党(委員長:志位和夫)だ。
記事『「ダブル選」大予測 自公の圧勝、野党は壊滅…おおさか維新協力なら憲法改正も(画像引用)』に因れば、民主党(代表:岡田克也)は両院共にマイナス八議席、計十六議席も落とすコトになる。重要な点は確からしさであろう。数値を弾いた浅川は、慶応大学時代に小泉元総理と同窓であった。以前は戦後の日本再建を目的とした民間シンクタンク「産業計画会議(主宰:松永安左エ門)」の研究員として従事していた。当時、同会議は政府の諮問機関級の影響力を誇っていた。また浅川は八月三日に記事『総理はどこで間違えたのか「安倍退陣へ」これから起きること/講談社』の対談において、自民党(総裁:安倍晋三)内の「安倍一強」による事変の危険性を分析。今回の予測数値に絶対的な根拠はないが、ある一定の指標となるコトは間違いない。
<四小政党がカギを握る>
何故ならば当の衆議院議員と改選となる半数の参議院議員が、この記事を見過ごすとは思えないからだ。見過ごす者は余程の余裕があるか、議員という地位に興味がないのであろう。特に民主党と維新の党(代表:松野頼久)の所属議員は、何がしかの心理的なアクションが興ってもおかしくはない。この予測数値の正誤よりも、この予測数値からのアクションが重要となる。十九日には、安倍総理・菅官房長官・橋下前大阪市長・松井代表(おおさか維新の会)の四者で会談。安倍総理から打診した模様で、来年の国会運営や改憲等について話し合われたものと報じられている。自・公・おの三党は準備を推し進めている。民・維は十八日に衆議院の事務局へ、計九十一名となる統一会派「民主・維新・無所属クラブ(代表:枝野幸雄)」結成を届け出た。
共産は構想「国民連合政府」が振るわないものの、シニアと女性の貧困層が増える中、上昇トレンドは崩れなさそうだ。改憲派(自・公・お)と護憲派(民・維・共)の対決軸が予想される次回の選挙。注目は、社民(党首:吉田忠智)、生活(代表:小沢一郎・山本太郎)、元気(代表:松田公太)、次世代(党首:中山恭子)の四小政党だ。前二者が護憲派で、後二者が改憲派。今回の予測では、政治団体が政党と認められる要件の内、「国会議員五人以上」が崩れる。もう一つの要件は、「国政選挙で得票率が全国二%」を獲得できるか否か。
<平成二十八年の選挙=真の独立を考えるトキ>
改憲だの護憲だの、日々のビジネスや生活を営む者には、ぴんと来ないかも知れない。戦後、一度も改憲されなかった現『日本国憲法』は“マッカーサー憲法(GHQ草案に修正を加えたもの)”と謂っても過言ではない。この憲法の下に他の六法(民法・刑法・商法・民事訴訟法・刑事訴訟法)が成る。民法や商法(下に会社法)となれば、国民の生活に影響を多大に及ぼす。先の夫婦別姓の最高裁判例(司法府の判断)も、憲法第二四条と民法第七百五十条が重要なポイントであった。現憲法下、詰まり米国主導で高度成長やバブルを日本は創った。日本国民のビジネス・生活は米国在りき、が事実である。上場企業の大株主に米国企業名が立ち並ぶ。
イマの日本に夢や未来はあるだろうか。そういったモノを創り出すコトが政治、そのものだ。安倍政権は、ソコを変えようとしている。根幹である憲法を変えようとしている。日本は帝の国として、二千年以上保ってきた。戦後、国民の象徴から真の元首に戻し、日本国民のコトは日本が考えるシステムに戻そうとしている。それが改憲だ。政治はビジネス・生活を大きく左右する。憲法は政治家らを大きく上下させる。政治家が目先の利益に走るのは、現憲法の限界とも云える。憲法が変われば、政治が変わる。政治が変われば、ビジネス・生活が変わる。憲法改正は日本最大の難関だ。この難関を越えるにあたって、四小政党の役割は来年、大きい。彼等は国民に近く、比較的分かり易い言葉で現状を伝える。
(了)
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