天皇陛下は四十四年前に御体験|ボーイスカウト日本連盟創立百周年記念式典

【日本報道】 天皇皇后両陛下は、皇紀二六八二(令和四)年十一月十六日に東京「明治神宮会館」にて開催された『ボーイスカウト日本連盟創立百周年記念式典』に御臨席なされた。


天皇陛下(庚子)は、お言葉をお述べになられた。


「ボーイスカウト日本連盟の創立百周年を、皆さんと共にお祝いできる事を嬉しく思います。日本におけるボーイスカウトの歴史は、大正十年に、当時皇太子でいらっしゃった昭和天皇が英国を訪問された際、ボーイスカウト運動の創始者であるベーデン‐パウエル卿とお会いになり、スカウト運動に関心を持たれた事が契機となり、翌年、少年団日本連盟が創立された事に始まると聞いています。


以来、ボーイスカウト日本連盟が百年の長きに亘り、『誓い』と『掟」の実践を通じて、青少年の健全な育成に取組んでこられた事に対し、深く敬意を表します。


私が、日本連盟の行事に初めて参加したのは、今から四十四年前の昭和五十三年に静岡県御殿場市で開催された第七回日本ジャンボリーでした。その後も日本ジャンボリーやシニアースカウト大会、また日本アグーナリー等の諸行事に参加し、スカウトの皆さんとキャンプをしたり、富士登山をしたりした事は今でも良い思い出になっています。


そして、自然の中で仲間と一緒に知恵を出し合い、身体を動かす事の大切さやスカウト活動の愉しさを体験できた事も、得難い経験となりました。スカウトの皆さんが、様々な活動に積極的に参加し、日本全国、そして世界のスカウトとも友情を育みながら、良き社会人となる為に研鑽に励んでいる姿を頼もしく感じました。


日本連盟創立から百年を迎える今日までの間に、青少年を取巻く環境は大きく変化してきました。地球温暖化や生物多様性の減少が進行し、地球環境の保全・保護活動や環境教育、そして、防災の重要性が一層増してきている中、自然への理解を深め、自然を友として親しむ心や能力を育むスカウトの活動は、大変意義深いものと思います。


今後のスカウト運動の一層の発展と日本、そして世界の子ども達が健やかに育っていく事を願い、式典に寄せる言葉と致します。」


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