『東京国際映画祭』が取材記者達からの手厳しい意見を公表

【芸術・芸能報道】 令和五年四月三日に「東京国際映画祭/ユニジャパン」は、昨年末に実施した第三十五回「東京国際映画祭」へのアンケート結果を公表した。


満足度は以下。

  1. 満足;四十七.〇㌫
  2. 普通;二十五.〇㌫
  3. やや不満;十六.〇㌫
  4. 不満;八㌫
  5. とても満足;三.〇㌫
  6. 参加してない;一.〇㌫

意見


街を挙げてという雰囲気が今まで同様全く無く、海外の映画祭と比べて、映画ファンだけが知っているクローズドの雰囲気しかなかった。

何も知らずに日比谷・有楽町・銀座界隈を歩いている人は、殆どの人が映画祭開催を一切知らない状況。宣伝だけでなく、大きな集客のチャンスなのだから、凡(アラ)ゆる飲食店や物販ショップ等、商店組合や振興会等、街を挙げて宣伝に取組み、映画祭一色の華やかで盛り上がっている雰囲気をつくるべき


コンペ作品はレベルの高い作品が揃っていたと感じました。審査委員からは無視されていましたが、個人的にはミルチョ・マンチェフスキ監督「カイマック」をワールド・プレミアで上映できたのは最大の成果だと思います。

アジア作品を中心に、実績のある監督で作品の質も高いこうした作品を来年以降も選出できたら世界で注目される映画祭になると思います


今回はコンペティション部門「ファビュラスな人たち」やアジアの未来部門「私たちの場所」等、トランスジェンダに焦点を当てた作品が、イタリア映画・インド映画とまとめて観られた視点が良かった。

また、ワールド・フォーカス部門「この通りはどこ?あるいは、今ここに過去はない」は、この映画の元になっている一九六三年の映画「青い年」も一緒に上映しなければ、それを知らない観客には面白さが伝わらないのではないか?


同時期に、マスコミ向けオンライン試写を実施して、それらの上映に関する感想や投票等を受付けして、集約・賞の授与等行ったら、盛り上がるのではないでしょうか?


「TIFF Times」は紙だけではなく、ネットでも展開しては如何でしょうか。星取りも長年映画祭に通っているジャーナリストや大学教授ら十人程度に参加してもらい、幅広い見方を提示できたらもっと関心をもたれるのではと思います。

後はレッドカーペットにもっと国際色を出す努力をすべきだと思います。オープニング作品にハリウッド大作を招致し、主演俳優や監督を呼ぶ位の話題づくりは必要ではないでしょうか


あるP&I上映に並んでいると、「〇〇さん見ないね」「〇〇さん、亡くなったよ」という会話を聞きました…。

私も年齢は高いですが、その私より年上の人が集まっているのが「東京国際映画祭」だと思います。 これらシニア層の減少と共に、今後も映画文化は衰退するでしょう。

やはり若い人を巻き込む企画・プログラムが必要だと思います。会場でコスプレしてる人を見ない、自撮りする人を見ない、兎も角「普段映画を観なさそうな若い人」を会場で見ないのはマズい傾向だと思います。

もっともそんな施策はコアな映画祭ファン、シニア層は嫌がるでしょう。逆にもっと規模を縮小し、アカデミックな映画祭に徹した方が良いという結論に達するかもしれません。

これは全ての映画祭、映画文化そのものに言える事でしょう。今年の東京国際映画祭の主要メディア露出は、特に少なかったように感じました。若い観客を巻き込む、一般層に興味を抱かせないと、映画文化の将来は厳しいでしょう


レッドカーペットはもう少し一般の方が見られる様にしてはどうか。折角、内外のスターが出席し、公共の場所を使うのに、メディア関係者だけに向けた閉じられたイベントで、極めて強い閉鎖性を感じた。

隣のシャンテ二階から必死に見ようとする人達が居り、中に入って取材する者として、申し訳ない気持ちになった。こんな閉鎖的な姿勢では、映画祭の認知度が広がらないのでは、と心配になった。もっと開かれた形にしてこそ、世界に冠たる映画祭になるのでは。混乱を避けたいというなら、せめて観覧席を設ける等、映画ファンに配慮すべきだ


記者として、試写会場に入る時間が多くなると、観客や制作者の熱気からは距離ができてしまい、映画祭に漂う空気感からは遠ざかる様で寂しくもありますが、日比谷に移り、六本木よりも映画祭を包む街の温かさを感じました。

感染対策をしながらの開催尽力のお陰で世界の素晴らしい才能に触れる機会を持続できた事に感謝の気持ちをスタッフの方々に届けたいと思います。更に温かく、自由で、エッジの効いた映画祭に成長する事を期待致します。

付け加えますと、プレスルームは遠く、また有楽町micro FOOD & IDEA MARKETはイベント会場という事で時間が限られ、利用が難しかったです。記者達の拠り所(カフェ等)が在れば嬉しいと思いました

画像:東京国際映画祭

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