「生成AI」で影響を受ける十業種、「チャットGPT」の具体的な活用見込み|第十七回『新しい資本主義実現会議』

【政治・経済・ビジネス報道】 岸田総理(丁酉)は、令和五年四月二十五日に総理大臣官邸にて第十七回『新しい資本主義実現会議』を開催した。会議では、科学技術・イノベの追加検討事項及びGX・DX等を進める為の企業参入・退出の円滑化について議論した。


会議後に岸田総理は、「金融債務の減額等を容易にする『事業再構築法制』を提出致します。更に、経営者保証の存在が、円滑な退出の障壁となっている場合が多い事から、企業のノウハウや無形資産を基礎に融資を行う、所謂、『事業成長担保融資』の拡大を進めます。」と述べた。


会議では、基礎資料を配布。科学技術・イノベの追加検討事項にチャットGPT等の「生成AI」について説明した。




<生産性向上>

 レポートや電子メール等の作業につき、生成AIを用いると、「作業時間が大幅に短縮」「作業の質も向上」する。併せて、各個人による差が小さくなり、均質となる(MIT研究者の実験)。


また、生成AIは人間が仕事に費やす時間のウェイトが変化する。生成AIの未使用の場合、「ブレインストーミング」に二十五㌫、下書きに五十㌫、編集に二十五㌫の時間を多く費やす。


大規模言語モデル(LLM)」の使用による影響を受ける上位十産業は、以下。全二百五十産業。

  1. 法律サービス
  2. 証券、商品契約、その他の金融投資及び関連業務
  3. 代理店、仲介、その他の保険関連業務
  4. 保険・従業員福利厚生年金
  5. 非預金型信用仲介
  6. アーティストやアスリート、エンターテイナ、その他の著作人等の代理人及びマネージャ
  7. 保険業務
  8. その他の投資プール及び基金
  9. 会計、税務申告、記帳代行、給与計算サービス
  10. ビジネス サポートサービス


以下が、影響を受け難い十産業。

  1. 製材所と木材保存
  2. 動物の屠殺・加工
  3. 倉庫・保管業
  4. 鉄道輸送のサポート活動
  5. トラック輸送
  6. 建物・住居へのサービス
  7. 紡績工場
  8. 基礎・構造・建物外装工事業者
  9. 木材の切り出し、伐木搬出
  10. 農作物生産への支援活動



ChatGPTの活用見込み

 チャットGPT(API公開済み)を活用して見込まれるサービス提供として、「コンテンツ生成」「要約」「自動会話プログラム(チャットボット)」「メッセージアプリ内コンテンツ」「外部向け活用コンサル」「自社向け活用」を挙げた。



コンテンツ生成

  1. 高度な対話によるビジネス活用支援
  2. 文章生成;広報やマーケティング等の担当者によるコンテンツ生成業務のライティング支援
  3. 広告生成
  4. マニュアル
  5. 採用面接の質問項目
  6. 営業活動支援;新規見込み客の心理状況やニーズ分析、アポ依頼、メール作成等、その後の対応方法を指南
  7. 記事制作支援
  8. セミナ議事録


要約

  1. 電話自動応答システム
  2. 決算書;企業評価や財務分析等、将来への経営アドバイスを提供
  3. 企業情報調査;国内百万社以上の非・上場企業の事業概要の要約
  4. FAQの改善;質問文の言い換え表現を自動生成


チャットボット

  1. 企業内業務の検索サービス
  2. 顧客の問合せ対応
  3. 情報提供・アドバイス;健康等
  4. 相続・終活相談;法人向け
  5. 口コミ返信


自社向け

  1. チャットGPT;自社サービスで簡単にチャットGPTのAPIを活用できる機能を提供
  2. 自社環境の構築支援
  3. アイデア・ブレインストーミング支援
  4. 業務支援;助手として使う
  5. 問合せ対応の自動化


岸田総理は、会議にて以上を知った。


画像:総理大臣官邸、基礎資料/内閣官房

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