専門家が考察した米朝首脳会談、最悪は北の核放棄撤回

【社会報道】 平成三十年六月十三日に東京・八丁堀にて、非営利のリンクタンクである言論NPO(代表:工藤泰志)はフォーラム『米朝会談の結果をどう読み解くか』を緊急企画した。参加者は北京大・賈慶国 国際関係学院院長、元自衛艦隊・香田洋二 司令官(海将)、元防衛省・西正典 事務次官と前在中国日本国大使館・宮本雄二 大使の四名。


朝鮮半島で大きく歴史が動こうとしている中で朝鮮半島の完全な非核化を、どの様に具体的に実現していくのか、日中両国の外交・安全保障の専門家が議論した。工藤代表は冒頭に米朝会談を「単なる政治ショー」という文言を使い、違和感との見解を伝えた。だが歴史の変わり目に準備をする必要性を訴えた。


賈院長は成功ポイントを二つ挙げた。核・ミサイル問題の緊張緩和と非核化の原則的共通認識としての明示。将来の話しは時期尚早として現実化を大事とした。宮本前大使は会談を成功との認識。ただ十一月の米・中間選挙を警戒。結果によっては米統領の態度が変わる可能性に触れた。


香田元海将は米国の望みに対して今回の会談を明らかな失敗と断じ、北朝鮮の勝利とした。米韓演習の中止をほのめかす記者会見では「勇み足」と評した。特に最高司令長官としての発言が米軍部内へ影響を及ぼす点を慮った。


西元事務次官は悲観的。両首脳の会談実現により後戻りできない点を指摘した。また北朝鮮がミサイル開発に踏み切った理由を中韓の結び付きと自国軍部の権限はく奪と推察。その為に米国との共同声明にサインを欲した、と見解を示した。


更に非核化の定義の必要性や米国の潜水艦の核、中露の金体制保証、両国高官による今後の交渉展開等を議論した。


北朝鮮の核問題の解決見込みについては、核放棄撤回への可能性が高いとみる。これからの一ヶ月を重要視。もし非核化に失敗した場合には世界への核の拡散が始まるとし、戦争よりも酷い状況が生まれる点を危惧した。対策は、北朝鮮への非核化メリットの提示と日本を含めた関係各国の連携。米国ファーストに警鐘を鳴らした。


画像引用:言論NPO

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