『J-Startup』ユニコーン企業を五年で二十社に、課題は

【ビジネス考察】 平成三十年六月十一日に経産省(大臣:世耕弘成)が新プロジェクト『J-Startup』のローンチセレモニを開催。後、五年で二十社のユニコーン企業を創出したい。ユニコーン企業は非上場のベンチャで評価額が十億㌦以上。一言でいえば、上場しない大企業の事だ。先日のメルカリ(4315.TM)は該当していた(上場をもって非ユニコーンに)。


世界の分布は米国を筆頭に中国、欧州が続く。報道現在で米国は百社以上、中国は六十を超え、欧州が三十近く。日本は二桁に遠い現状だ。経産省はスタートアップ期に当たる企業数を一万と算定。ここから〇.二㌫の確率でユニコーンを創出したい。今回に第一弾として選ばれたのは、九十二。彼らを支える民間サポータの大企業等は百を数える。


大企業群が関わる以上、スタートアップにとっては権利関係が気になるだろう。多大なる資金は魅力的だろうが、引き換えとなるものは何か。年間の起業数自体は少ない訳ではない。日本でユニコーンが圧倒的に少ない理由の一つに大企業による吸収がある。スタートアップは如何に自律を保てるか。


他の理由に対大企業群がある。圧倒的な戦力差がある以上、相見える場合には局地戦で飛び抜けるしかない。総力戦には決してもっていってはならない。そして何よりも現下はグローバル戦なので、目先の米中と亘り合う気概が欠かせない。どの地域をフィールドにするか。日本は簡単に北米や欧州、中国では闘えないだろう。狙う場所は限られている。そのフィールドで支持されるか、否か。


ならば狙うは隙間産業であり、且つ海外ターゲット フィールドで支持を得られるか。それは海外の拠点づくりでもある。ターゲット フィールド内の全ての国・地域ではなく、ある特定の国・地域で支持が上がる。そこを拠点とできるか。


自律したユニコーンになるならば、資金調達は個人からの借り入れがベストだろう。資本参入に至っては未来の陰りを招く。大企業からの技術供与等も取引上、自律性にリスクが灯る。ならば、ユニコーンを目指す経営者は富裕層等とのネットワークづくりが鍵となる。


画像引用:J-Startup ダウンロード資料 日本語版

記事:羽田野正法

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