若き女性起業家の成功パターンか、「働き方」「フィットネス(美容)」「低資本(副業)」

【ビジネス考察】 平成二十七年に『女性活躍推進法』が可決され、厚労省等は翌年より様々な制度を開始した。それから二年ほどが経ち、少しずつ女性の活躍のカタチが見えつつある。


この間に官民問わず、女性活躍向けのイベントはたくさん打たれてきた。二年前はイベントの聴衆者も様々で年齢層の幅も大きかった。各種の取材を通して現在は少しずつであるが、まとまりつつある。


ハイムは起業を考える又は起業している女性達を追っている。類は友を呼ぶ、であろうか。聴衆者の系統が似てきている。起業家の観点だけで各イベントを俯瞰すれば、それは「働き方」「フィットネス(美容)」「低資本(副業)」の三点に絞られると考える。



<女性起業のポイント>

 「働き方」に関しては、ノマドに集中している。いわゆるノートや自宅のデスクトップでの起業だ。オフィスは構えない傾向がある。初期は実験的な要素もあって、一人社長で従業員がいない点。そして採算が取れない固定費(オフィス代)を押さえる点が関係しているだろう。一部であるが、スマホだけで事業を試みる女性起業家もいる。


次が「フィットネス(美容)」。これは二十代から四十代の女性に限るが、起業家系のイベントでは驚く程に肥満がいない。厚労省のデータでは女性の肥満率は二十.六㌫(二十八年度「国民健康・栄養調査」)。五人に一人が肥満の筈であるが、起業家系イベントでは〇㌫に等しい。トレンドの筋トレの影響か、フィットネスに通っているであろう女性をプロポーション的に多く散見する。体型は二タイプ。モデル系とグラマ系。明らかに鍛えており、且つファッションも先鋭的だ。


最後が「低資本(副業)」。以前は法律で株式会社の立ち上げには最低でも一千万円、今は作れないが有限会社で三百万円の資本金が必要であった。十八年に小泉内閣が実現した。これにより一円から創業できる様になった。起業家系のイベントでは、二百万円以下を資本金として話しをするスピーカ達を確認している。インスタ活用では百万円未満の事例もあった。そして最初は副業として始めているパターンが特に若手に多い。ちょっと前の週末起業の様な感覚で定期収入を確保しつつ、挑戦している。



コミュニティ形成初期

 この様に起業における女性活躍はパターンが形成しつつある、と視る。ノマド型で可能な事業で、ビジネスに不可欠な体力づくりと見た目向上、挑戦するなら小口で副業からと。恐らく、この現象はクラスタ化するものと思われる。既に一部では他の女性起業家や起業家予備軍との接点を作るべく、イベント開催やコミュニティ形成を図り、女性同士がビジネスとプライベートを含めて情報交換を行っている。例えばビジネスツールや人脈、家事の最適化等だ。


上場意欲は未だ彼女達には感じないが、直に野心を抱く女性起業家が現れ、日本経済の一翼を担う女性起業家集団が形成されるだろう。


記事:金剛正臣

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