生活・小沢代表と民主・前原元代表の会談真相

【政治ニュース】 平成二十八年一月二十七日に『生活の党』の小沢一郎 共同代表と『民主党』の前原誠司 元代表(公式HPより写真引用)が都内で会談を行った。七月に実施される『第二十四回 参議院議員通常選挙』にて野党間の連携の必要性を確認した。会談では、法政大の政治学者・山口次郎教授も同席した。二十六日の『生活の党』定例会見で小沢代表は会談の事実を認め、趣旨を前原元代表と山口教授を引き合わせるコトと述べた。


両名は特に憲法論について、食事をしながら多くを議論した。小沢代表は「忌憚なく、しゃべって良かったんじゃないんですか。」と、感想を述べた。また会見で小沢代表はアベノミクスについて「必ず破綻を来たす。」と警鐘を鳴らし、GDP内の個人消費六割を注視。現在は流動的な世界で「大企業中心は深みにはまる。」とアベノミクスには国民視点が欠けており、民主主義に逆行するやり方と評した。更に、先に実施された「宜野湾市長選」で安倍政権が支援した現職の佐喜真淳が再選したコトについて、日本人の二重意識に言及。個々の政策(TPP等)を否定するものの、選挙では自民党に票を入れる矛盾を指摘し、合理的な自己主張をしなければ“自立した人間”になれないと語気を強めた。




=解説=

 民主党の政権奪取時に大いに貢献した小沢代表と同時期に民主党のトップであった前原元代表の会談は注目に値する。次期『参院選』で三分の二の改憲勢力を企てる安倍政権は、改憲を念頭に置く。その憲法に対する前原元代表と山口教授の論議は大変に重要で、代表時に掲げた“政策立案能力”と“政権担当能力”に繋がる。前原元代表は五十三歳と同党の細野豪志 元環境大臣、四十四歳と共に政治家(政権交代)としての可能性を大いに秘めている。


経済に関し党の代表として話すコトは極めて重要だ。小沢代表は、会見で「今年は大きな変動があるかも知れない。」と暗に示した。中国経済と原油安にも触れ、日銀の金融政策だけでは厳しいとする意見も、党の代表たる資格を有す。現代の政治家は、政治・経済の二つを学ばずに論じる者が多い。彼は慶応大の経済学部を卒業している。経済や経営の知識の面で政治家をチェックすべきだろう。


最後に、この国の主権者たる国民が右往左往している点に着目する。先のSMAP騒動『ファンに変化? 高まる「SMAP解散していいよ」の声/講談社系』の記事にもある通り、日本人は移ろい易い。小沢代表は、合理性に欠けるのでは、“自立した人間”と呼べないと断じる。日本人に一貫性を問うている。政治は、立法し、行政が運営し、司法が判断する。時間が掛かるのだ。この間、ころころと意見を変えれば、何が国の安定と云えようか。国民の自立が求められた会見であった。

(了)

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