新エリートは短期と中長期の成果のバランスをとろう

【ビジネス コラム】 旧エリートと新エリートの違いは何か。


それは成果である。


所謂、旧エリートは他の報道各社が尊重する経歴がものを云う。分かりやすいのは学歴と出身企業だ。現代において、これらは無価値である。成果と学歴・出身企業には相関が無い。因って、この経歴をもってエリートと述べる媒体は程度が低いものと見做せる。


 新エリートは経歴に関係なく、適宜、成果を出す。経営者であろうと、大臣や官僚であろうと、成果を出せる。株主や従業員に成果を示し、配分できる企業はエリートであり、現・安倍内閣も「希望」という点で一定の成果を出したものと見做せる。各大臣や各官僚については成果を出せない者もいる。現・都知事は成果を出せず、口だけという体たらくを繰り返している。


ビジネスにとっての成果の種類は二つ。短期と中長期。より大きい成果は中長期。だが短絡的な国民が増えている事は確かだ。短期ばかりを追い求めていては、何かの部品のように消耗品化してしまい、働きがいも楽しみも逓減してしまう。一方の中長期では時間がかかるものの、しっかりとした土台が出来上がり、毎期、安定した成果を出し続けることができる。ことわざ「桃栗三年柿八年」の感覚だ。


だからといって中長期だけでは、明日を生きていくことができない。要は短期と中長期のバランスなのだ。新エリートには、このバランス感覚が欠かせない。安倍政権は現在は短期的にカンフル剤(財政金融政策)を用い、デフレに急ブレーキをかけて株価を上げた。これは短期。次に着手するのは消費増税や社会保障改革、改憲と中長期の日本に関与するもの。


ビジネスマンも最初は短期が多いだろうが、中長期を欠かしては歯車が削れるように疲弊するのみ。一割は中長期を入れる。そして徐々に短期を減らし、中長期を過半までもっていく。ここまで行けば、不動産からの安定収入のように不労所得という成果で生活が可能になるだろう。ただし、その場合でも一割は短期を残しておかねば、中長期が崩れる。原因は環境の変化だ。


非常に早く変化しているように見えても、十歩、百歩も引いて見ると、変化は緩やかだ。社会は徐々に変化している。焦る必要はない。距離を置こう。だから短期の成果をテスト的に組み込み、様子を見る。そのテストが次の中長期の成果を生み出していく。このサイクルを手に入れることができるか、否か。


間違っても短期成果を求めるグループに呑まれてはならない。距離を置いて、よく観察しよう。その者が、そのグループ(組織)が短期と中長期のどちらを大切にしているのか。普通、平均、通常、周り、みんな、というグループは、さて、どちらを大切にしているだろうか。


記事:羽田野正法

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