左派は不要に、求められるもう一つの右派『新みんなの党』が再始動

【政治考察】 NHKが「政治意識月例調査」を発表した。集計期間は平成三十一年一月十二日から十四日。安倍内閣の支持は四十三㌫、不支持が三十五㌫。政党支持率は与党の自民が三十五.二㌫、公明は五.五㌫。主要野党の立憲が六.〇㌫、共産はニ.七㌫、国民は一.〇㌫。野党六党の合計は九.九㌫。与党の自公に対して実に四分の一しか支持されていない。

残る四十八.四㌫が支持政党無しと無回答だ。


野党を俯瞰する。立憲、共産、国民、自由、希望、社民の六党は左派だ。維新は右派寄り。第二次安倍政権が発足して、かれこれ七年目。先の二つの政権交代より、国民は左派に落胆をしている。現状の韓国を見れば分かるが、左派政権は自由主義陣営にはそぐわない。もう左派は不用であろう。この六年間の野党支持率を見渡しても、今さら結集しても(現実には結集しないだろうが)、最早、この国に左派は求められていない。


恐らく多くの国民が求めているのが、左寄りな右派政党だ。現・自民は右派でも更に右寄りである。国民は選択肢として、もう一つの右派。詰まり、左寄りな右派政党を欲しているのではないだろうか。天皇制を廃止したい共産や社会主義に重きを置く旧・民主党系には恐らく何も期待していないし、焼き直しを求めていない。維新に至っては直接選挙の統領制という共和制を望み、大いに失速した。


朗報はある。旧・みんなの党の代表であった渡辺喜美(壬辰、写真上)元・金融相の復活だ。「政治を決して諦めないで下さい。」が街頭演説の口癖の彼だ。年始の後援会の集会にて、春『統一地方選』の首長選と議員選の候補者を公募する旨を伝えた。自身が政治団体「みんなの党」の代表に就く。夏『参院選』は春の選挙結果次第。公式HPと新動画も公開した。


彼は当時、東の第三極として急上昇し、西の第三極・維新の会と手を繋ぎ、失速。維新は組んではいけない相手であった。自民に寄ってしまった点も拙かった。



<二大政党制へ>

 当時のみんなの政治的思想は、保守主義・新自由主義・小さな政府・脱官僚・行政改革・地方分権。自民出身の彼は正に左寄りの右派だ。この思想が変わらなければ、彼が目指すべきは第三極ではなく、政権交代が可能な第二極だ。その為に彼は前回の失敗を活かし、今回は地方から、土台から固めに入る。狙う層は左派支持層でなく、支持政党が無い四十八.四㌫。青いオーシャンである。


現・左派系野党は見るも無残な支持率。当時は大きく状況が異なる。票が全盛期よりも更に獲得できる可能性を秘めている。国民が任せたい政党は右派である点には間違いが無い。例え右派であろうとも、安倍内閣の様に左派的な政策は打ち出せる。そして国民は思っている以上に大いなる不満が無い。これは政治が巧くいっている証しだ。


そこに新たな選択肢として左寄りの右派が登場すれば、色が明確になる。今までの右派系政党は正直、国民にとって違いが分かり難い。「だったら自民で良いじゃないか」となっていた。新・みんなは安倍内閣とは異なる、違いの分かる色を主張できるか。自民は大きな政府・着官僚。中央集権。新・みんなが小さな政府・脱官僚・地方分権を声高に叫び、第二極となる自負を、政権を担う自負を訴えれば、国民は新たな選択肢を獲得した事を知るだろう。


ポスト安倍内閣は自民なら菅内閣や岸田内閣、石破内閣。野党なら枝野内閣か志位内閣、はたまた小沢内閣。そして今年から、もう一つの保守系の選択肢に渡辺内閣を想像する事ができる。父・美智雄(癸亥)は副総理まで上り詰めていた。日本における二大政党制は「左派対右派」ではなく、「右派対右派」がベターなのではないだろうか。


0コメント

  • 1000 / 1000