【社会報道】 天皇陛下(癸酉)は、平成三十一年二月二十四日に国立劇場にて『御在位三十年記念式典/日本国政府』に望まれ、お言葉を述べられた。字数にして一千二百字を上回れた。翌、二十五日に宮内庁(長官:山本信一郎)は、「ご称号とお代替わりの基本用語」と「お代替わりの諸儀式」を日本語と英語で公表した。
陛下は「平成の三十年間、日本は国民の平和を希求する強い意志に支えられ、近現代において初めて戦争を経験せぬ時代を持ちましたが、それは又、決して平坦な時代ではなく、多くの予想せぬ困難に直面した時代でもありました。」と自然災害や少子高齢化等の諸問題を挙げられ、「叡智を持って自らの立場を確立し、誠意を持って他国との関係を構築していく事」を現下の日本が求められている事となされた。
また陛下は、昭和二十一年から新憲法に記された『象徴天皇制』につき、模索を続けられた旨を明かされ、次代以降も象徴への体現を欲された。前憲法では『立憲君主制』だった。天皇としての務めを「この国の持つ民度のお陰でした。」と述べられ、併せて、日本の惨事に関心を寄せた諸外国の方々にもお礼を伝えられた。
そして皇后陛下(甲戌)の御歌「ともどもに 平らけき代を 築かむと 諸人のことば 国うちに充つ」を紹介なされた。昭和天皇(辛丑)の崩御と共に始まった平成。諒闇の中、皇后陛下が歌われた。その時の全国からの「私達も皇室と共に平和な日本を創っていく」との言葉に「私共は今も大切に心に留めています。」と述べられた。
「ご称号とお代替わりの基本用語」における主な用語は以下の通り。
- 上皇陛下:His Majesty the Emperor Emeritus
- 上皇后陛下:Her Majesty the Empress Emerita
- 皇嗣殿下:His Imperial Highness the Crown Prince
- 皇嗣妃殿下:Her Imperial Highness the Crown Princess
- 大嘗祭:Great Ceremony of offering to the Imperial Ancestor and the Deities by the newly-enthroned His Majesty the Emperor / Great Thanksgiving Ceremony
以下は宮中三殿。
- 賢所:the Place/Sanctuary of Reverence, the Place/ Sanctuary dedicated to the Divine Mirror, which represents the first Imperial Ancestress, Amaterasu-Omikami
- 神殿:the Sanctuary for Deities, the Sanctuary dedicated to the Deities of Heaven and Earth
- 皇霊殿:the Sanctuary for Imperial Ancestors, the Sanctuary dedicated to all the Imperial Ancestors
「退位の礼関係諸儀式(予定)」は以下の通り。数字は日付、括弧内は場所。
- 3.12:賢所に退位及びその期日奉告の儀;賢所に天皇が退位及びその期日を奉告される儀式(賢所)
- 同:皇霊殿神殿に退位及びその期日奉告の儀;皇霊殿神殿に天皇が退位及びその期日を奉告される儀式(皇霊殿・神殿)
- 同:神宮神武天皇山陵及び昭和天皇以前四代の天皇山陵に勅使発遣の儀;神宮並びに神武天皇山陵及び昭和天皇以前四代の天皇山陵に退位及びその期日を奉告し、幣物を供えるために勅使を派遣される儀式(御所)
- 3.15:神宮に奉幣の儀;神宮に退位及びその期日を勅使が奉告し、幣物を供える儀式(神宮)
- 同:神武天皇山陵及び昭和天皇以前四代の天皇山陵に奉幣の儀;神武天皇山陵及び昭和天皇以前四代の天皇山陵に退位及びその期日を勅使が奉告し、幣物を供える儀式(各山陵)
- 3.26:神武天皇山陵に親謁の儀;退位に先立ち,神武天皇山陵に天皇が拝礼される儀式(神武天皇山陵)
- 4.18:神宮に親謁の儀;退位に先立ち、神宮に天皇が拝礼される儀式(神宮)
- 4下旬:昭和天皇山陵に親謁の儀;退位に先立ち、昭和天皇山陵に天皇が拝礼される儀式(昭和天皇 山陵)
- 4.30:退位礼当日賢所大前の儀;退位礼の当日、賢所に天皇が退位礼を行うことを奉告される儀式(賢所)
- 同:退位礼当日皇霊殿神殿に奉告の儀;退位礼の当日、皇霊殿神殿に天皇が退位礼を行うことを奉告される儀式(皇霊殿・神殿)
- 同:退位礼正殿の儀(正殿)
「即位の礼関係諸儀式(予定)」は以下の通り。
- 5.1~ 5.3:賢所の儀;賢所に皇位を継承されたことを奉告する儀式 ―御代拝―(賢所)
- 5.1:皇霊殿神殿に奉告の儀;皇霊殿神殿に皇位を継承されたことを奉告する儀式 ―御代拝―(皇霊殿・神殿)
- 5.8:賢所に期日奉告の儀;賢所に天皇が即位礼及び大嘗祭を行う期日を奉告される儀式(賢所)
- 同:皇霊殿神殿に期日奉告の儀;皇霊殿神殿に天皇が即位礼及び大嘗祭を行う期日を奉告される儀式(皇霊殿・神殿)
- 同:神宮神武天皇山陵及び昭和天皇以前四代の天皇山陵に勅使発遣の儀;神宮並びに神武天皇山陵及び昭和天皇以前四代の天皇山陵に即位礼及び大嘗祭を行う期日を奉告し、幣物を供えるために勅使を派遣される儀式(宮殿)
- 5.10:神宮に奉幣の儀;神宮に即位礼及び大嘗祭を行う期日を勅使が奉告し、幣物を供える儀式(神宮)
- 同:神武天皇山陵及び昭和天皇以前四代の天皇山陵に奉幣の儀;神武天皇山陵及び昭和天皇以前四代の天皇山陵に即位礼及び大嘗祭を行う期日を勅使が奉告し、幣物を供える儀式(各山陵)
- 5.13:斎田点定の儀;悠紀及び主基の両地方を定めるための儀式(神殿)
- 秋:斎田抜穂の儀;斎田新穀の収穫を行うための儀式(斎田)
- 10.22:即位礼当日賢所大前の儀;即位礼の当日、賢所に天皇が即位礼を行うことを奉告される儀式 (賢所)
- 同:即位礼当日皇霊殿神殿に奉告の儀;即位礼の当日、皇霊殿及び神殿に天皇が即位礼を行うことを奉告される儀式(皇霊殿・神殿)
- 同:即位礼正殿の儀(正殿)
- 10.26:一般参賀:即位礼の後、一般国民の祝福を皇居で受けられる行事(宮殿東庭)
- 11.8:神宮に勅使発遣の儀;神宮に大嘗祭を行うことを奉告し、幣物を供えるために勅使を派遣される儀式(宮殿)
- 11.13:大嘗祭前一日鎮魂の儀:大嘗祭の前日、すべての行事が滞りなく無事に行われるよう天皇始め関係諸員の安泰を記念する儀式(皇居)
- 11.14:大嘗祭当日神宮に奉幣の儀;大嘗祭の当日、神宮に大嘗祭を行うことを勅使が奉告し、幣物を供える儀式 ―御代拝―(神宮)
- 同:大嘗祭当日賢所大御饌供進の儀;大嘗祭の当日、賢所に大嘗祭を行うことを奉告し、御饌を供える儀式 ―御代拝―(賢所)
- 同:大嘗祭当日皇霊殿神殿に奉告の儀;大嘗祭の当日、皇霊殿及び神殿に大嘗祭を行うことを奉告する儀式 ―御代拝―(皇霊殿・神殿)
- 同:大嘗宮の儀;天皇が即位の後、大嘗宮の悠紀殿及び主基殿において初めて新穀を皇祖及び天神地祇に供えられ、自らも召し上がり、国家・国民のためにその安寧と五穀豊穣などを感謝し、祈念される儀式(皇居東御苑)
- 11.16,18:大饗の儀;大嘗宮の儀の後、天皇が参列者に白酒、黒酒及び酒肴を賜り、ともに召し上がる饗宴(宮殿)
- 別途決定:即位礼及び大嘗祭後神宮に親謁の儀;即位礼及び大嘗祭の後、神宮に天皇が拝礼される儀式(神宮)
- 神宮に親謁の儀の後:即位礼及び大嘗祭後神武天皇山陵及び昭和天皇以前四代の天皇山陵に親謁の儀;即位礼及び大嘗祭の後、神武天皇山陵及び昭和天皇以前四代の天皇山陵に天皇が拝礼される儀式(各山陵)
- 神宮及び各山陵に親謁の後:即位礼及び大嘗祭後賢所に親謁の儀;即位礼及び大嘗祭の後、賢所に天皇が拝礼される儀式(賢所)
- 同:即位礼及び大嘗祭後皇霊殿神殿に親謁の儀;即位礼及び大嘗祭の後、皇霊殿及び神殿に天皇が拝礼される儀式(皇霊殿・神殿)
- 同:即位礼及び大嘗祭後賢所御神楽の儀;即位礼及び大嘗祭の後、賢所に御神楽を奏する儀式(賢所)
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