平成帝の最初の御言葉と最後の御言葉

【社会報道】 平成三十一年四月三十日に皇居・宮殿『退位礼正殿の儀』が執り行われ、前天皇陛下(癸酉)は退位なさられて令和元年五月一日より上皇陛下となられた。上皇・上皇后両陛下は、皇居・御所から仮となる「高輪皇族邸(旧・高松宮邸)」に移られ。その後、改修された東宮御所に移られる。その際に東宮御所は「仙洞御所」に変更される。


退位礼正殿の儀には、安倍晋三(甲午)首相が「我が国は平和と繁栄を享受する一方で、相次ぐ大きな自然災害等、幾多の困難にも直面しました。その様な時、天皇陛下は皇后陛下と御一緒に国民に寄り添い、被災者の身近で励まされ、国民に明日への勇気と希望を与えて下さいました。」等と国民代表の辞を述べた。


陛下は天皇としての最後の御言葉を述べられた。

今日を以ち、天皇としての務めを終える事になりました。ただ今、国民を代表して安倍内閣総理大臣の述べられた言葉に深く謝意を表します。
即位から三十年、これまでの天皇としての務めを国民への深い信頼と敬愛を以って行い得た事は、幸せな事でした。象徴としての私を受け入れ、支えてくれた国民に心から感謝します。
明日から始まる新しい令和の時代が、平和で実り多くある事を皇后と共に心から願い、ここに我が国と世界の人々の安寧と幸せを祈ります


陛下は平成元年一月九日に即位なされ、天皇としての最初の御言葉を述べられた。

大行天皇(追号が贈られる迄の呼称)の崩御は、誠に哀痛の極みでありますが、日本国憲法及び皇室典範の定める所に依り、ここに皇位を継承しました。
深い悲しみの内にあって身に負った大任を思い、心自ら粛然たるを覚えます。
顧みれば、大行天皇には御在位六十有余年、ひたすら世界の平和と国民の幸福を祈念され、激動の時代にあって常に国民と共に幾多の苦難を乗り越えられ、今日、我が国は国民生活の安定と繁栄を実現し、平和国家として国際社会に名誉ある地位を占めるに至りました。
ここに皇位を継承するに当たり、大行天皇の御遺徳に深く思いを致し、如何なる時も国民と共にある事を念願された御心を心としつつ、皆さんと共に日本国憲法を守り、これに従って責務を果たす事を誓い、国運の一層の進展と世界の平和、人類福祉の増進を切に希望して止みません


陛下は最初の御言葉通りに象徴天皇を国民に寄り添われ、全うなさった。


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