【社会報道】 天皇陛下(庚子)は、令和元年五月二十七日に皇居にてドナルド・トランプ(丙戌)米統領閣下にご会見なされ、宮中晩餐会でお言葉をお述べになられた。六分間に亘って両国の関係を“強い友情の絆”をお話しなされた。
陛下は「我が国が、鎖国を終えて国際社会に足を踏み出したのは、今から百六十五年前の一八五四年に貴国との間で日米和親条約を締結した事に始まります。」と日米の友好の歴史から始められた。
昭和四十六年に祖父である昭和天皇(辛丑)は、香淳皇后(癸卯)と一緒に即位後初の外国訪問でリチャード・ニクソン(癸丑)統領夫妻、昭和五十年にはジェラルド・R・フォード(癸丑)統領夫妻から歓迎された事。陛下の両親であられる上皇陛下(癸酉)と上皇后陛下(甲戌)が昭和三十五年に皇太子としてドワイト・D・アイゼンハワー(庚寅)統領夫妻、御即位後の平成六年にビル・クリントン(丙戌)統領夫妻から歓待を受けられた事を挙げられた。
そして「今日の日米関係が、多くの人々の犠牲と献身的な努力の上に築かれている事を常に胸に刻みつつ、両国の国民が、これからも協力の幅を一層広げながら、揺るぎない絆を更に深め、希望に溢れる将来に向けて世界の平和と繁栄に貢献していく事を切に願っております。」と強い眼差しでお伝えになられた。
閣下は挨拶として天皇皇后両陛下へのご会見、一昨年の上皇后両陛下へのご会見を光栄とし、皇室と米国の“フレンドシップ”が続いている点に深く感謝した。令和の出典の万葉集についても触れ、令和を「Reiwa celebrates the unity and beauty of the Japanese nation. It also reminds us that in times of change, we can take comfort in our inherited traditions.」と日米の安寧に絡めた。また万葉集の第五巻より、歌人・大伴旅人と山上憶良を挙げ、古来の叡智からの美しい教えと話した。
最後に「Your Majesty, in the spirit of beautiful harmony, may we celebrate the many possibilities of this new era,may we remember our duties to past and future generations,and may we protect the cherished bond between America and Japan for our children.」とお礼を申し上げた。
写真:米大統領夫妻を迎え宮中晩さん会/共同通信
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