女優・名取裕子は松本清張を「圧倒的な取材力」と評価

【社会報道】 令和元年五月二十六日に東京・押上にてJ:COMを運営するジュピターテレコム(代取:井村公彦)は、ミステリチャンネル(代取:滝山正夫)と共同で小説家・松本清張(己酉)の映像作品に多数出演経験のある女優・名取裕子(丁酉)の特別トークショーを行った。これはAXNミステリーの「松本清張生誕百十年記念特集」の放送を記念した初公開の遺品等、貴重な品々を特別展示する『松本清張生誕百十年記念展』の一環。


松本の印象を聞かれた裕子は「写真だと巨匠というイメージだけど、実際は凄く優しくて可愛い所がある人でした。とてもピュアで子どもの様な所があり、ご家族を大切にされていました。」と答えた。仕事に対しては「いつも凄く楽しそうで、嫌々仕事をしていなかった。ありとあらゆる事に関してご自身で取材されており、書斎には沢山本が積んでありました。」と取材力を評価した。


また「清張先生の作品に出るまでは、いわゆる清純派で自分自身に近い部分を演じる事が殆どでしたが、『けものみち』に出演して、初めて“女”の役を演じさせて貰いました。“色気”や“好きな人の為に何でもしてしまう”等、自分の中にまったく無い要素がある役で、役を演じるという事が演技なんだと、気付く事ができ、女優のスイッチが入るきっかけとなった作品です 。」と語った。


作品の魅力については「時代の背景であったり、地方紙の一つの記事からでも、その根っこにあるものを探る。圧倒的な取材力と歴史ものに対しての“もの凄く深い解釈”です 。普段見ているニュース等にも物事には裏がある事を気付かされました。」と答えた。最後に「言っている事と心の奥底にあるものとの乖離等は人間には存在し、それが必要だという事を、つい忘れてしまいがちな現代だからこそ、今一度清張先生の作品を見て感じて貰いたいです。」と締め括った。


写真:㈱ジュピターテレコム

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