れいわ新選組が街頭演説で取材妨害、求められる山本太郎(44)のマネジメント力

【政治考察】 各地の街頭演説で多くの聴衆を集めている政治団体『れいわ新選組(代表:山本太郎)』。山本代表(甲寅)は、六年前の参院選で初当選し、今回は二期目の挑戦。当選した東京選挙区からは出馬せず、今回から新たに導入された比例代表「特定枠」で三番目に記載。同団体は十名を擁立しており、五名の当選を目論む。


だが、令和元年七月六日の東京・新宿にて報道陣に対する取材妨害を現場の同団体の運営(オフィシャル)が起してしまった。


山本代表の一番の目的は同団体が政党となる事だ。政党と成る為には二つある。一つは国会議員が五人以上いる事。もう一つは一人の国会議員と得票率で二㌫を得る事だ。前者は各社の情勢調査で厳しいものの、後者は報道現在で可能性を秘めている。案の定、知名度はネット上でニュースが踊らない日は無い。


この六年間、最初は参議一人、後に「生活の党と山本太郎となかまたち」「自由党」を経て国会内の実情を学んだ。勉学には大いに励み、各種法律を一期目の新人としては、よく学んでいた印象を定例会見の取材等から受けた。確かに自由党等では代表職ではあったが、国会内のパワー関係では無力に等しかった。


当日の演説でも国民に多大な影響を与える重大法案につき、「野党は身体を張ってでも止めなければならないんですよ。」と叫んでいた。同時にTVを中心とする大メディアは同団体を「報じてくれない。伝えてくれない。」とも訴えていた。



<経緯詳細>

 現場はJR新宿駅の東南口の一階広場。道路にトレーラを付け、同団体は演説。ここで街頭演説に関する慣習を伝える。全ての現場ではないが、代表級ならば、主催側がプレスエリアを設ける。カラーコーンとコーンバー、ロープでプレスエリアを囲み、機材が壊れない様に一定の演説台の向いにスペースを空ける。民放機であれば、通常の三脚とは異なり大きい。安全に取材できる様に主催側が行う。現場によっては地元の警察が報道各社を確認する。その際に、記者証と腕章は欠かせない。どちらもないと、プレスエリアが使えない事もある。公道における時限的な優先エリアなので、当然の警察業務だ。


だが当日にはプレスエリアは見当たらなかった。ロープでトレーラの前を一部を囲っていたが、誰が見てもプレス用ではなく、聴衆用であった。そこでハイムを含む報道府は公式の腕章のカメラマンをみつけ、大きな三脚を高く立てていたので、その前に撮影の邪魔にならない様にスタンバイ。ここで問題が起きた。そのカメラマンは後方頭上より、「そこは通り道だから(三脚を)置かないで。どいて。」と命令調で凄んだ。


周囲に三脚を置くスペース、ムービーの取材班が見当たらなかったので、通行者の導線を確保して断る。激昂したのか、所属等を問い、言葉も激しくなり、「どけよ。」とまで言った。そのカメラマンとは自由党の会見でも度々顔を合わせていた。


写真を見ても分かる通り、運営の三脚は非常に大きい。こちらの三脚よりも脚が通行者に引っ掛かる事は容易に想定できる。プレスエリアが無い場合の街頭演説時には警察の指示に従う義務がある。主催側のオフィシャルの指示に従う義務は無い点を伝え、互いに三脚を畳む事を提案したがカメラマンは「オフィシャルだから。」と言い、拒否した。また代わりとなる(三脚を置ける)場所の提示は無かった。


だが通行者の万一の危険と選挙妨害を避けるべく、止むなく、隅に移動。座らなければならない場所であったので、カメラの前を人が当然に行き交い、その映像は使えるものではなかった。写真は一瞬だが、映像は連続だ。


山本代表の演説終了後に運営の責任者に事実を伝え、謝罪をされた。プレスエリアが無い点を伝えると、座っていた場所を指差した。よく見ると、シニア達が座っている足元にピンクのビニールテープで囲っていた。三脚を立てる事ができる様な安全な状況では全くなかった。責任者は山本代表の事務所の者ではなかったので、秘書の居場所を聞いたが、現場には不在であった。



周囲の教育を

 山本代表は演説で大メディアが報じない点を訴えていたが、取材する受け入れ態勢が調っていない。大きな三脚の機材は倒れて聴衆に怪我が無い様に報道も細心の注意を払っている。場所が無いのであれば、撮影そのものを断念するしかない。一人、民放の若い女性カメラマンが演説を撮影していたが、ハンディでトレーラに沿って撮影をしていた。通行者に配慮して小さく屈み、トレーラに身体をくっつけていた。あの角度では映像品質に疑問を呈す。


オフィシャルのカメラマンはオフィシャルである事を振りかざし、取材に来た他社を排除し、民放はおろかWebも撮影できる環境でないのに、報じてくれないと訴える。これでは訴えている事と矛盾している。


すべて山本代表が悪い訳ではない。今までは一人だった。経歴豊かなもう一人の代表がいた。政党と成れば、若手が一から創り上げる偉業でもある。これからは前だけでなく、後ろを大いに振り返らなければならない。山本代表の訴えている事は至極、全うだ。だが代表を支える筈のカメラマンや責任者が未熟である。彼等を教育するのが真の代表職であろう。

政権と対峙する前に大人のしての体勢を整えなければならない。


尚、山本代表には直接の取材を行わなかった。握手の列が長蛇で選挙妨害をしない為だ。


記事:金剛正臣、撮影:岡本早百合

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