【美容報道】 「ホームケア+サロンケア」を特徴とする化粧品メーカーのシーボン(4926.T1)は、令和元年六月二十七日から二十九日に米・バーリントンにて「Society for Acupuncture Research 二〇一九国際学会」に参加して研究成果の一つである『顔面部の経穴(ツボ)への鍼刺激による心身への効果』を発表した。
同社はアフタ サービスのメインである「東洋式美顔マッサージ」のエビデンスの収集と脳科学的知見を応用した検証に取組んでいる。店舗数は直営が百六店舗、代理店は四店舗(七月末時点)。
三十年以上も前に体全体のバランスから健康をつくるという東洋医学の考え方に基づき、「経絡経穴理論」に着目。「東洋式美顔マッサージ」を開発した。同マッサージは、三十六ヶ所の美肌ポイントをオールハンドで刺激し、毛穴の奥に溜まった老廃物を排出する。巡りを促し、肌本来の美しさを引き出す。
同マッサージの効果を科学的に解明する為に、日本初の鍼灸高等教育機関である明治国際医療大学(理事長:谷口和彦)との受託研究や脳科学の産業応用事業会社のNeU(代取:長谷川清)との提携により、エビデンスの収集と脳科学的知見を応用した検証を行っている。
<抗ストレス ホルモン増>
今回に発表した本研究では、脳科学や生化学の手法を用いて顔面部の経穴(ツボ)への鍼刺激が抗ストレス作用を有する事を発見。また心身状態に対する主観評価の結果、身体的な自覚症状に対する緩和作用がある事も発見した。
具体的には顔面部の経穴への鍼刺激が、抗ストレス ホルモンとして知られる生体内DHEA量を高める事と大脳の前頭前野において「ネガティブな感情の制御」「快感情」に関連する部位の活動が活性化する事を発見した。主観評価による気分状態の改善も、これら客観指標と一致する結果だった。また、身体的な主観評価として胃・腸の不快感の緩和、末端の冷えの緩和といった遠隔部位(臓器)への作用も確認された。
顔の経穴(ツボ)への刺激による心身効果の研究報告は少なく、今回の結果が今後の新たな美容法開発への一助となる可能性を期待している。同社は、この取組みを通じて西洋と東洋の医学を融合する「統合医療」的視点のスキンケア メーカーを目指し、より革新的なスキンケアの提案や製品・サービスの提供に繋げていく。
国内では医師免許があり、東洋医学の研修等を経れば、西洋医学の治療と同時に東洋医学の治療(漢方、鍼灸)も行う事ができる。だが、現状の病院・診療所では西洋医学のみが過半である。
写真:㈱シーボン
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