麻生大臣、女性たちに未来の『財政』を語る

【社会・政治ニュース】 平成二十八年四月二十二日に東京・霞が関にて『国の財政と未来を考える女性の集い/財務省』が行われ、麻生太郎 財務大臣(副総理)、大岡敏孝 政務官、「財政審」委員六名が登壇した。本公聴会では、高校生から幅広い年齢層の一般女性四百名が出席した。民間人に向けての公聴会は七年振りとなり、女性だけの公聴会に至っては十年振りという事で、この結果に麻生大臣は「このように幅広い年齢の方に関心を持ってもらう事が大切、女性目線で色んな話を聞く事は良い事である。」と述べた。


大きな議題となったのは『財政健全化』。将来の日本を支えていく若者達に先送りをしないという事。二十八年度の一般会計予算(国のメイン予算)において、日本は国の借金返済にあたる「国債費の歳出」が二十三.六兆円なのに対し、新たな借金としての「公債金の収入」が三十四.四兆円と十.八兆円の国債を増やしている。それは将来世代への負担となり、年々深刻化する少子高齢化と合わさり、線グラフにするとワニ口のように大きく差(国債費・公債金)が開いていく。その大きな要因は社会保障費。二年度では十一.六兆円だったのに対し、二十八年度の予算では三十二兆円にも上昇。




<国民が知るべき財政>

 このような状況を打開する策は、やはり増税が大きなカギとなるのか。増税延期についての賛否は本公聴会の中では反対の意見が多く、「大学改革支援・学位授与機構」の教授を務める田中弥生 委員は「増税はすべきだと思うが、その前に若者が延期をするなと怒るべきだ。」と、記者会見で述べた。これからの将来世代への負担は、無くしていかなければならないと強い口調で報道陣へ訴えた。日本の消費税は、現在八㌫と欧米諸国に比べて低い。伸び代があるが、増税の本意を今の若者が理解しなければ、この問題は解決しないであろう。


麻生大臣は「普通は、財政に対して興味は持たない。だが、この国はどれだけの予算で、いくら使い、いくら税金を集め、借金がどのくらいあるのかということを民間の方も見ておかなければならない。さらに、共稼ぎが増えている今は、女性だけでなく男性の働き方も変わらなければ、この国は変わらない。」と今回の女性のみの公聴会で強く訴えた。



写真提供:報道府

記者:原田眞吾

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