橋本徹が日本国を左右する。新党立ち上げか

【政治ニュース】 平成二十七年六月の第二週にNNN(キー局:日本テレビ)が行った世論調査で、内閣支持率が第二次安倍内閣として最低となる四十一.一%を記録した。同ネットワークは、読売新聞グループ本社を最終親会社とする。全国三大紙の中でも政権よりとされる読売グループで厳しい数字が出た。


新安保法案(十法と一法)の採決に、九月迄の国会延長が取り沙汰される。九月の自民党は総裁選である。五月に中国の国家主席である習近平(シーチンピン)と握手を交わした総務会長の二階俊博の名も浮上する。総理大臣の席を狙うとは考え難いが、内閣支持率低下で第三次の組閣はあり得る。


現状は、維新の党の最高顧問を務める橋本徹が、同党への影響力から擦り寄る姿勢を『派遣法改正案』でみせた。報道現在で本案の採決は未だ。当然ながら、安倍内閣は改憲を目指す。然しながら、十八才と十九才も選挙件を有す『参院選二〇一六』では、自公のみで三分の二(発議要件)を獲れる兆しがない。告示日により十八才と十九才は有権者となるか否かが未来に決まる。



小沢組がまたも阻まれる

 ここからはシミュレーションだ。公明党には、面子がいない。代表の山口那津男は、六月十二日に会見に臨み“平和政党”であるコトを強調した。然しながら、公明票を支える創価学会の会員(主に女性)は懐疑的だ。憲法九条の維持を強く訴える共産党に“平和政党”のレッテルを取られつつある。特に今国会では、同党の委員長を務める志位和夫の質疑には、内閣も翻弄され実力をみせた。今国会で新安保法案を通してしまえば、『参院選二〇一六』で学会票が一部離れるであろう。それは、『統一地方選二〇一五』の大阪で一つ議席を落とした点で想定される。大阪は学会票の本丸である為に、これは痛恨の極み。詰まり、来る『参院選二〇一六』で公明党の議席数は増えない。山口に代わるパワーがいない。


次に“大同団結”を掲げる生活の党の共同代表である小沢一郎は、民主党を存在的に否定した橋本のツイッタに六月十六日の会見で触れ、顔がほんの少しだけ歪んだ。完全に小沢よりである民主党の代表は、松野頼久。二〇一〇年九月の民主党代表選で菅直人(当時 内閣総理大臣)に小沢が挑んだ際に松野は小沢の推薦人に名を連ねた。松野の野党共闘の号令は、橋本ツイッタの一文で暗雲が立ち込めた。詰まり、野党第一党の民主と野党第二党の維新は一つになれない。野党強者二党の合流の道は閉ざされた。



ネオ日本国は橋本徹に託された

 恐らく、橋本を含む大阪系は新党を模索し始めている。国政選と地方選、そして大阪住民投票でバッチリの票数をもつ橋本は、公明に一度ならず二度も裏切られたままだ。考えられるパターンは二種。大阪系のみで新党を立ち上げるか、前代表の江田憲司を含む結いの党系との新党の立ち上げである。後者が国政的には現実味がある。松野を含む民主系は、切り離される、若しくは、離れるであろう。但し、同党の九月は代表選がある。橋本が戻る可能性も否定できない。


橋本を代表とした維新なれば、『参院選二〇一六』は必ず勝てる。勝てるの定義は、自公に対し、大きな発言者になる、というコト。自公は維新なしで改憲は適わない。改憲で発議側に廻る為に、維新は様々な要求を自民へ新たに出してくるであろう。ネオ日本国は橋本徹に託された。山口では駄目だ。数が届かない。民主の岡田克也や不運に見舞われている。運がない政治家も駄目だ。代表代行の長妻昭も兎角、ニュース性がなく知名度に欠ける。しかし、もう一方の代表代行は蓮舫だ。『統一地方選二〇一五』では、白スーツ族の女性が快勝した。可能性はある。



新政権樹立もあるのか

小沢は、野党共闘の始めは今年九月の岩手県知事選と議員選。共産も乗った。自公に対し、勝利できれば先はある。『参院選二〇一六』は自公 対 民主・維新・共産・社民・生活の構図になるだろう。元気会は、会見で代表の松田公太が第三極の独自路線で突き進むコトを明言している。


万一のケースは、維新と蓮舫組の合流(ないし連立)であろう。新安保法案が通れば、通過見込みの改正『派遣法』と相俟って、自公票は大幅ダウンの可能性を否定できない。自公の受け皿は、維新と共産となる。民主も岡田では闘えないだろう。イマ、政治は日本史に確実に残るストーリを描いている。今年の九月に総裁選と岩手県知事選を迎え、その一年後に国政選挙が行われる。年内に危機に瀕せば、安倍内閣は総辞職し、再び総選挙を仕掛けかねない。十八才と十九才は、二百四十万人近くの有権者となるので、投票率二十%を掛けると、四十八万票が新たに生まれる。来年、二十才と二十一才も国政選挙は、未経験だ。およそ百万票の行方が一つの焦点でもある。先の『衆院選二〇一四』で最多得票は、小泉進次郎の十七万。その百万票は如何様な結果を生みだすだろうか。

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