今後三十年のビジネスの方向性|産業技術ビジョン 二〇二〇/経産省

【ビジネス報道】 経産省(大臣:梶山弘志)は、令和二年五月二十九日に『産業技術ビジョン 二〇二〇』を取りまとめた。このビジョンは、日本におけるイノベーションの停滞の本質的課題を見つめ直し、七年、更ににその先の三十二年に向けて日本がリソースを集中すべき重要技術群の研究開発の方向性を示すもの。同省は、同ビジョンを一つの契機として、イノベーションの好循環を生み出していきたい。


日本は、SDGs(持続可能な開発目標)の達成や循環型経済(サーキュラ エコノミ)への移行、災害・感染症対策等の社会課題の解決対応、産業競争力の強化を図っていく為に、一層のイノベーション創出が求められている。他方、近年の日本のイノベーションを巡る状況は芳しくなく、S5(ソサイエティ5.0)への準備が整っていない事が今回の武漢肺炎による危機によって浮き彫りとなった。改めて、日本のイノベーション システムが抱える本質的な問題を捉え、産業技術という切り口から中長期的な視点で解決すべき課題を特定し、イノベーションの創出に取組みたい。


令和三十二年に向けた五つの潮流(世界人口のピークアウトSDGs&循環型経済デジタル経済地政学的&保護主義的リスク弾力性の強化)と世界の動向を踏まえながら、日本が抱える本質的課題を仮説として特定。三十二年の産業技術の方向性、三十二年までに実現すべき事等を同ビジョンとして取りまとめた。以下が五つのポイント。

  1. 世界進出のメガトレンドに適応し、S5実現に向けて変化にダイナミックに対応していく為の鍵は、多様且つ有機的なイノベーション。知的資本の活用を基盤とする「知的資本 主義経済」への移行は日本にとって不可避
  2. 令和三十二年に向けて日本は、持続可能なグローバル・コモンズ(サイバー空間、リアル空間双方における人類の共有資産)を意識した価値観を内外に提示しながら、イノベーション産業を創出しする。それは技術や人材等の集積とネットワーク化、エコシステム形成において存在感を発揮し、国際貢献を果たしていく事
  3. 中長期的な姿を見据え、三レイヤの対応の方向性を提示
  4. 日本のイノベーションの停滞は、根深く複雑な課題。単一の特効薬は存在しない。前項の三レイヤの取組みを一体的・総合的に推進し、イノベーションの歯車を動かしていきたい 


以下が三レイヤ。

レイヤ1:「スタートアップ生態系の形成「人材流動化・高度人材の呼込み」「知的資本の国内供給システム(教育)の見直し」

レイヤ2:「高優位性企業(レイヤ マスタ)を目指すR&D」「ものづくり・部素材分野における世界的ニッチトップ強化」「不確実性へのリスク管理・ポートフォリオ」

レイヤ3:知的資本主義経済を見据えたR&D投資の重点化「デジタル」「バイオ」「マテリアル」「エネルギー・環境」


スライド:産業技術ビジョン2020(概要)/経済産業省

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