コロナ下でVCがスタートアップに求めるもの、fabittがイベント実施

【ビジネス報道】 令和二年六月十八日にスタートアップ企業支援とコワーキング スペースを運営するfabbit(代取:田中保成)は、オンライン イベント『VC四社が語る!アフターコロナにおけるスタートアップ業界の行方』を開催した。二百三十人が参加した。


同社は、日本企業と海外企業とを繋ぐグローバル ゲートウェイとして、グローバル市場への展開やユニコーンへの成長を視野に入れたスタートアップ企業の支援を強化している。スタートアップ企業を支援するイベントを継続的に開催し、スタートアップのエコシステム(生態系)としての更なる発展を目指す。


今回のイベントでは、日本や世界で活躍するベンチャ キャピタリスト四名から、新型コロナウイルスによるスタートアップ業界の現状や投資先の概況・変化を紹介。併せて、注目業界・投資家として、投資判断の基準も紹介した。


出席者は日本ベンチャーキャピタル・奥原主一 代取、NOW・梶谷亮介 代取、D4V・永瀬史章 プリンシパルと三井住友海上キャピタル・細谷裕一 投資開発マネージの四名。



<スタートアップ業界の現状と投資先の概況>

 スタートアップ業界ではシェアエコ、飲食店、旅行、レストラン、出張依頼等に関連する業界に影響があったものの、DX領域を含むITやSaaS向け企業等はテレワークに対応しているスタートアップにはプラスに働いた他、製品がユーザに受け入れられている企業は、オンラインを活用した事で商談が増えたという。


四社とも投資スタイルに変更はなかった。コロナ下で利益が出せる強い企業は、今まで通り高い評価を受けている。加えて、マーケットの変化を受けて自社のサービスのポジショニングやサービス設計をしっかりとしている企業に投資を実施している。但し、新規投資と既存投資を比べると既存投資に重点を置く事があり、新規企業が投資を得る為のハードルは少し上がっている印象があるという。



新規投資先のソーシング及びコミュニケーション 

 新規投資先のソーシング(案件発掘)は、イベントがなくなったものの、既存人脈からの紹介等を通じて相談件数は増加傾向にある。また、投資先の選定はコロナ禍でも継続しており、オンラインでのコミュニケーションを実施しているものの、実際に会社に行って、会社の雰囲気や社員のコミュニケーションを見る事も判断材料として重視している。


各社共に、スタートアップ企業の投資への門戸は開いている。また、実際に会って話ができない中で事業内容を一頁、二頁で簡潔に説明する事の重要性が増しているという。更にアフターコロナ、ウィズコロナで製品やサービスにどの様な影響があるのかをしっかりと突き詰めて説明できる事が重視されている。



以下は四者からのメッセージの抜粋。

  • 過去のリセッションの反転期はスタートアップが起点
  • (スタートアップには) 歴史から学び、過去を振返り、新しい事にチャレンジして欲しい
  • 多くの場合、起業から十年近く経て上場
  • 基本に忠実に筋肉質な製品を作る事ができれば、大きく成長するチャンスに
  • 環境は厳しいが、この環境を乗り越えないと先はなく、良い意味でチャンス
  • 広告費の単価が落ちたり、優秀な人材が市場に出ている等、スタートアップは、このチャンスを確実に掴んで欲しい

画像:fabbit㈱、文字修飾:FPhime

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