百合子再選なら秋冬は“半年間の強制自粛”か

【政治コラム】 コロナ禍は止まってない。最初の感染報告から半年が経過し、令和二年六月二十八日に感染者が世界で一千万人を超えたと米「ジョンズ・ホプキンス大」が発表した。死者数は累計で五十万人。東京でも感染者数は増加中であるが、東京アラートは発令しない。


『都知事選』は徐々に例年通りの街頭演説が戻りつつある。ソーシャル ディスタンスを宣言しても、距離感を保ってはいない。選挙が終わる七月五日以降に東京は感染者数が増えそうだ。秋冬には米国が恐れる「インフル・コロナ」が待ち受ける。現状の米国をみる限り、第二波「インフル・コロナ」は免れなそうだ。南米もブラジルを筆頭に感染者数を重ねる。


日本はどうか。インフルエンザは毎年に一万人が死亡。日本にも第二波「インフル・コロナ」は来る、と準備した方が良いだろう。では、その時の都知事は誰か。現在は、その誰かを選ぶ選挙期間中。報道各社の世論調査では、街頭演説ゼロの現職・百合子が再選の見込み。百合子は全国でも最も自粛基準を厳しくし、事実上の自粛を強制している状態であった(営業できなかった)。



<ひたすらシニアを殺さない戦略>

 既に統計で日本でも死亡者は主に六十歳以上と出ているので、自粛対象は六十歳以上に限定すれば問題なく、営業活動は通常通りに行っても構わない。死者数を出さないのが普通は目的だろう。だが、百合子は完璧主義なのか、責任逃れなのか、死者数をゼロにしようとほぼ死亡しない働き手と子どもに対しても強制自粛した。都民の日々の収入が減ろうが、仕事が無くなろうが、百合子は死者数をゼロにしたい(国の緊急事態宣言は、都知事の強制自粛よりも遥かに緩い)。


春の緊急事態宣言は、およそ二ヶ月だった。コロナ禍による倒産件数は四月以降で累計百件を超え、六月には三百件に迫る。この数字は負債総額が「一千万円以上」。一千万円未満は含まない。倒産実数は、もっと多い。いったい、一社当たり何人が職を失ったのだろう。主力は当然に東京。あのような強制自粛では店を畳まざるを得ない。


今回は国が動き、日本史上最高額の国債を発行。事業主に給付金や無利子・無担保の融資枠を増大させたが、秋冬の「インフル・コロナ」の強制自粛で実害が更に出ても、これ以上に国債を発行したくない財務省が黙っているとは思えない。国は念の為に給付金としても使える予備費として十兆円を計上したが、左派野党がうるさい。いったい左派野党は誰の代弁者なのか。



秋冬の対策の備えはひろこ・桜井・山本のみ

 秋冬の備えとして意識している立候補者はひろこ、桜井と山本だけ。ひろこと桜井は都税を大きく減税するという案。都民の収入が減るので、理にかなっている。山本は十五兆円を都民の借金「都債」として、対策を打つ案。ただ、こちらは国債とは異なり、都民の借金だ。国債は政府の日銀に対する負債であり、国民の借金どころか、預金を増やす。事実、給付金で皆が経験したであろう。山本は多数の街頭演説で「ロスジェネ(氷河期世代)」を連呼している。働き手の票数を集めているものの、二番手争いに甘んじている。ひろこは都知事選からの撤退宣言をした。


残念ながら日本はシルバ(シニア)民主主義なので、シニアを春に守った百合子優勢だ。働き手がいくら困ってもシニアと創価学会「婦人部」がいる限り、盤石なのか。否、投票率が非常に低い若手が動けば数字は逆転する。


ただ事業主やビジネスマンは準備をしておいた方が良い。百合子再選ならば、秋冬「インフル・コロナ」に向けて事業の継続・撤退や新たな就職先探しを模索するべきだろう。秋冬「インフル・コロナ」は早ければ九月に到来し始める。十月以降には再び国が緊急事態宣言を発出する可能性がある。そうなれば、百合子の強制自粛が再び始まる。



感染源のシニアには注意しない百合子

 百合子の一番の問題は、最大クラスタである医療施設(病院)と次ぐ福祉施設(介護施設)への警告を何もしなかった点だ。シニアの支持減を恐れて、シニアではなくクラスタ順位の低い公園や夜の街を攻撃した。これでは何ら対策にならず、強制自粛の期間が長引く。何のために働き手と子どもが自粛しているのか、まるで不明だった。春の強制自粛でも、さっさと最大クラスタへ警告していれば、二ヶ月も自粛する必要はなかった。半分の一ヶ月で済んだであろう。それほどに最大クラスタは圧倒的だった。


秋冬はどうか。遅くとも十一月から百合子の強制自粛が始まったとして、インフルエンザの流行期間である一月、二月までは想定範囲。春には花見等があるので、三月だけ強制自粛を解除して、四月からとはならないだろう。因みに春の感染拡大は、シニアによる花見であった可能性が高い事が統計データで示されている。戻り、十一月から五月までの半年間も強制自粛となり得る。


春の三倍の期間の強制自粛だ。これでは廃業や解雇、自殺者数は増える。秋冬に第二波が訪れれば、各国が警戒している通り、数年はコロナ禍を意識しなければならない。都知事の任期は四年だ。再選すれば、その間、百合子の強制自粛が続く。感染源のシニアの行動を禁止しない限り、働き手と子ども達は一年の半分も人生を拘束される。



生き方を変えなければならない。



「百合子が再選する」ということは、働き手と子どもの生き方を根本から変えなければならないことを意味する。順番は緊急事態宣言の後に強制自粛なので、次の緊急事態宣言前に他県へ引っ越すことも一つの手だろう。もし東京に残るのであれば、人生を変える覚悟が必要となる。


最終手段はリコール。憲法十五条が定めている公職者を罷免できる制度だ。東京の場合は二百万人程度の署名があれば良い。ネットを駆使できる若手ならば、強制自粛からの解放を求める二百万の署名は「Change.org」等で簡単に集められるだろう。その後、住民投票で「解職」に集中すれば、失職させることができる。


ベストは百合子が再選しても、

  1. 真にコロナ(シニア)対策へ向き合い、早期に秋冬「インフル・コロナ」を収束させること
  2. 働き手と子どもを重んじること
  3. ただシニアにだけ自粛を要請すること。

超・希望的観測だが一縷の望みは残したい。


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