立憲民主党の場合|野党が『衆院選』で無党派を獲得する方法

【政治コラム】 早ければ今秋に『総選挙』があるかもしれない。左派(社会主義)野党は『都知事選』で分断してしまったが、次は候補者の一本化できるか。そもそも無党派は動いてくれるか。


野党第一党は立憲だが、七月六日に候補者の一本化の条件を「選挙後の首班指名で“枝野”と書いて頂ける可能性がある方は、自民党・公明党の候補者と一騎打ちとしたい。」と代表の枝野が述べた。六月二十日の左派・毎日新聞の世論調査「次の首相」で、枝野は八位の二㌫。今は、左派読者も枝野が首相を望んでいない。


名目は中立・NHKの六月の世論調査で立憲は五㌫台。昨年の右派(資本主義)・産経デジタルの「総理にしてはいけない政治家ランキング」で枝野は、堂々の二位だった。


ちょっと彼は、期待されなさ過ぎではないだろうか。


 本シリーズでは、主に左派政党の打開策を打ち出していく。目的は「政治に興味がある無党派層」の獲得である。最初は立憲。改善しなければならない点は以下の五点。

  1. 偉そうな態度→腰を低く謙虚に
  2. 無駄にカラオケをしない
  3. ターゲット(指示したもらいたい層)を明確に
  4. 政策の財源を明確に
  5. 党内の意見を尊重して実行する



一は超弩級だろう。国政政党の全党首の中で超弩級に偉そう。右派ではなく、無党派層がそう感じていそう。同じ左派からでも忌み嫌われるのはどうか。自公のように少なくとも選挙では腰を低くする必要性がある。枝野には、結果をろくに出せないのに、ひたすら偉そうなイメージしかないとのジャッジ。よって、姿勢を変えるだけでも好感度が上がる。

語尾を上げてイキル話し方はやめて、優しさ溢れる話し方に。


二。おっさんがアイドル推しを前面に出すのはいかがわしいので、カラオケよりも政策論議を普通にする。


三は無党派、特に若手には欠かせない。情報過多の時代で自身にとって関係がなさそうな情報には見向きもしない。本来であるならば、立憲は労働者の代弁者なのだろうから、正規・非正規・フリーランスを守る姿勢を示した方が良い。「働き手を枝野が守る!」くらいのスローガンが欲しい。“働き手の枝野”になるべきだろう。彼は弁護士なので労働者をいじめる企業を訴えまくる、等の実行をしていけば、支持者が増えていく(例:共産・吉良よし子)。


四は民主党政権時に失敗した「事業仕分け」で分かった通り、残るは新規の国債発行しかない。今はコロナ禍でチャンス。野党第一党として自公を上回る新規の国債発行を掲げれば、ことごとく新たな政策を打ち出せるだろう。今まで自公は左派野党の政策を真似てきた。それは左派の政策が中途半端だから。経団連が呑めない程の働き手を強靭化する政策を打ち出せば良いだけ。

今までの左派野党の政策は、経団連が呑める程度の内容だった。


五。政策に多様性は欠かせない。特に強い女性議員が立憲には多数いるにも関わらず(この点は自公にはない強み、自公の女性議員は一重に弱い)、活かせない、どころか殺している。具体的には女性目線の政策に落とし込む。立憲の女性議員はヒアリング力が高いと好評なので、そのまま政策に打ち出し、地域とのコミュニケーションを密にすれば良いだけ。



先の五点を修正し、振り返る。

  1. 腰を低く謙虚にし、令和時代の温和で賢いリーダーに見えるように(首相を強く責めたてても意味がない)
  2. カラオケよりも政策論議で。左派・右派の記者も含み、無党派の意見をどんどん採り入れる(耳の枝野へ)
  3. ターゲットは労働者、「働き手を枝野が守る!」もしくは「働き手の皆様を枝野に守らせてください!」で死ぬほどアピールしまくる。じき、痩せていけば頑張った証拠とみなされる
  4. 圧倒的な新規の国債発行(インフレ二㌫まで)で、経団連が逃げたくなる労働者保護を。新選組・山本をびびらせる
  5. 党内の女性の意見を政策に盛り込みまくる。特に派遣に「働く女性の代弁者は立憲だよね。」ぐらい言わす



秋に『総選挙』なら後、三ヶ月はある。人が充分に変われる期間。そして何より他の左派野党から、「枝野さんが言わなくても、首班指名は枝野さんだよ。」と言いたくなるほどの実績をつくり、実力を養う。首班指名を交渉に使うような小物であってはならない。


野党第一党の党首とは、常に総理大臣(陽)に取って代わる存在。

それは、もう一人の総理大臣(陰)に他ならない。

憲政の常道」で立証されている。


記事:羽田野正法、撮影:渡辺哲郎

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