十月に企画展『編纂一千三百年 日本書紀と出雲』開催、出雲観への変遷を知る

【社会報道】 令和二年十月九日より島根県(知事:丸山達也)は、出雲大社の東隣りにある「古代出雲歴史博物館」にて企画展『編纂一千三百年 日本書紀と出雲』を開催する。出雲が「神々の国」と呼ばれる理由や日本書紀にみえる神話等を通して、現代の出雲観への変遷を探る。十二月六日まで。


出雲大社(いづも おおやしろ)の祭神は、大国主大神(おおくにぬし のおおかみ)。国津神の主宰神。七福神の一人、大黒天。国津神は地に現れた神々の総称。他方は、天津神。高天原にいる神々と天降った神々の総称。


「日本書紀」は、奈良時代の養老四(七二〇)年に完成。神代から第四十一代・持統天皇までの歴史書。


本年は日本最初の正史である「日本書紀」が編纂されてから一千三百年に当たる。日本書紀に記された神話・伝承からは、古代の日本において「出雲」が特別視されていた事を読み取れる。日本書紀には様々な解釈が加えられていき、出雲に対する見方も変遷を遂げてきた。出雲は、日本書紀に記されたオロチ退治や国譲り神話の舞台。


近年では「神話の国」や「ご縁の国」といったイメージの強い出雲。その様な現代の出雲観の背景には「日本書紀」の再解釈が影響していると考えている。本展では「日本書紀」とそれにみえる神話や伝承、出雲がどの様に捉えられてきたか、について紹介する。

関連講座も十月十日、十八日、十一月十五日、二十八日の計四回開く。


「日本書紀」寛文九年(一六六九)版や「日本書紀/京都・向日神社」延喜四(九〇四)年、日本略史之内「素戔嗚尊出雲の簸川上に八頭蛇を退治したまふ図」、「諸手舩神事絵巻/島根・美保神社」等を展示する。


写真:島根県

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