候補者は批判ではなく、政策やメリットを|参院選二〇一六

【政治論説】 平成二十八年六月二十二日に『参院選二〇一六』が公示され、立候補者が思い思いの各地で第一声を行った。今回は三百八十九人が立候補、選挙区(改選七十三議席)に二百二十五人、比例代表(全国区、同四十八議席)に百六十四人。内訳は、自民七十三人、公明二十四人、民進五十五人、共産五十六、維新二十八人、社民十一人、生活五人、こころ十五人、改革十人、減税日本一人、怒り十一人。


選挙では勝ち負けがある。

この勝ち負けは各党により異なる。主要政党で視ると、自公は六十一議席を獲得すれば勝ちだ。民共社生の野党四党は、参議院で自公及び維この改憲勢力の四党が全議席の三分の二を下回れば勝ちとなる線引きだ。この二つの線引きで、七月十日の投開票日まで十八日間、闘う。



注目は、十八歳と十九歳の二百四十万人を含む二十歳前後の主権者達だ。シールズの活動により政治=選挙と若者の距離は縮まった。日経等は各党を支える組織票の重要性を説いた(二十二日付け)。しかし各党は無党派層からの支持獲得を諦めている訳ではない。二十歳前後は一千万人級の大票田で、無党派(無興味)層が多数を占める。組織票を固めなが、若者へ訴えかける戦略を各党の上層部は練っているが、各地の街頭演説では戦術が奏功していない。




<投票して、何になるの?教えて>

 各社のニュース(例:「参院選出陣式を見た大学生の思い 雰囲気に違和感、具体的政策もっと/福井新聞」)の通り、政策やその人に投票するメリットが不明瞭で、若者達は頭を悩ませる。それどころや他人の批判ばかりを続けて、気分を害している。これは若者でなくとも、害するだろう。マイナスの表現よりもプラスの表現を主権者達は好む。そして、賢い若者らは具体的な政策・メリットを求めている。「あなたに票を入れて、何になるのか。」これだ。


このあまりにも当たり前な大きな問題に即時に応対でき、上手にアピールできる者は、若者及び働き手世代の無党派層の支持がもらえるだろう。選挙はメリット至上主義だ。投票に行かない主権者、白紙で投票する主権らは、ただ単にその土地の立候補者に対しメリットを感じないだけだ。


選挙・街頭演説はプレゼンである。組織票に対するプレゼンと無党派層に対するプレゼンを、巧く街頭演説内で分けて伝える事ができれば、泡沫候補とみなされても大獲得できるかもしれない。前回の「参院選二〇一三」では東京で共産・吉良佳子や生活・山本太郎が若者とシニアの支持を得、大メディアの予想を覆した。

尚、シールズは一定の目標達成や就職活動等の理由で、今回の選挙で解散する予定。

(了)

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