『プティパ-petit pas!-』はロックで歌唱力勝負のアイドル

【芸能考察】 従来のアイドルという枠組みが変わってきている風潮を感じる。『TOKYO IDOL LIVE Vol.24 TILプレミアム「TIFメインステージ争奪LIVE~前哨戦~」』の二部に出演したロック系の『プティパ-petit pas!-』。メンバは、篠崎こころ(癸酉)・真中のぞみ(丙子)・日向すず(癸酉)の三名。平均年齢は、二十二歳。結成は三年前。しかし篠崎を中心に編成を繰り返した。メンバはモデルやDJとしての活動も行っている。ユニット名はフランス語で“小さな一歩”の意味。


ライヴは、MCなしの五曲連続だった。重低音の質が高く、篠崎がデスヴォイスを仕掛ける。音楽性は全曲を通じて高いと判断でき、アイドルの楽曲というよりはロックの楽曲だ。しっかりと練習をしてきたと信じれる仕上がりで、ソウル(魂)を三人が溢れださせているステージだった。絶対的な歌唱力勝負の五曲で、アイドルらしいステップはないが、次の時代のアイドル歌手性を放った。




<華奢な身体に課題>

 観客は二手に分かれた。彼女達の圧倒的な存在感、入り込みにうまく引き込まれているか、引いているか。アイドル好きな客層であったため、後者は仕方がないであろう。またセットリストの流れを創り出す力にセンスを感じた。一、二曲目はアイドリングからの加速で、三曲目に頂点をもっていき、四曲目で落ち着かせた。そして五曲目でしっかりと締めた。


彼女達の入り込みを軸に、造り手のアツさを感じさせられるステージであった。終始、観客への笑みは一切なかった。音で勝負する女達だ。課題もある。重厚な音圧で子音が多い楽曲が目立ったタメ、足腰と臀部の筋肉が足りない。途中、ふらつきもあり肺活量の問題が随所で散見された。



映画も制作中

 『プティパ-petit pas!-』のコンセプトは、「デパッサー(意:はみ出す)」。金髪の篠崎は、「ミスID2015/講談社」でうしじまいい肉賞を受賞した。キャッチフレーズは、金髪クソ野郎。雑誌「Zipper/祥伝社」のモデルとしても活躍する。Twのフォロワ数は、九万。黒髪の真中は、「ミスID2016」のファイナリスト。Twは、一万三千。茶髪の日向のTwは、一万六千で、インスタが四千。


一応、担当カラーはある。篠崎がパープル、真中がコーラルピンク、日向がミルクホワイト。また自身初となるアルバム「Refrain」も五月二十五日に発売された。収録は十三曲。公式YTチャンネルには楽曲はなく(報道現在)、「SOUNDCLOWD」で略全曲を試聴することができる。尚、映画「Noise」のクラウド ファウンディングが二百万円超で達成し、来年に公開される。


『TOKYO IDOL LIVE Vol.24 TILプレミアム「TIFメインステージ争奪LIVE~前哨戦~」』

ロック系アイドル:プティパ-petit pas!-/渡部飛鳥

撮影記者:金剛正臣

© FPhime

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