共産・不破哲三、夫妻で降臨。「安倍政治は毎年、憲法違反している。」と|参院選二〇一六

【政治ニュース】 昨今の共産党の躍進は、現委員長の志位和夫(甲午)衆議の力によるところが大きい。この志位委員長をスパルタ的に育てているのが、不破哲三(庚午)である。平成二十八年七月六日に神奈川・関内にて浅賀由香(庚申)の応援演説を行った。

同党の事実上の最高職である議長を不破は六年間、務めた。報道現在は欠員である。同党三役の内の一つであり、他に書記局長と幹部会委員長がある。不破前議長は、大日本帝国時代に生まれ、昭和二十二年から共産党員。「日本共産党五十年党員」等の称号をもち、百四十冊以上の著書がある。同党の理論的支柱とされ、レジェンド(伝説)と呼ばれる。


報道各社によれば、改選四議席の神奈川選挙区で自民・三原じゅん子(甲辰)が頭抜けている。浅賀は、公明・三浦信祐(乙卯)、民進・真山勇一(甲申)、民進・金子洋一(壬寅)、無所属・中西健治(甲辰)と横一線で四つ巴という。八十六歳の不破前議長は、三十分以上の演説を行った。「他の党と肩を並べて、他の党の候補を応援して選挙をやった事は今まで一度もありませんでした。」と、今選挙の演説者きっての優しい口調で始まった。



改憲前、最後の参院選

 「実際、安倍政治っていうのは、戦後の自民党の歴史の中でも本当に異常な変化を遂げた政治です。」と、衆議に十回当選した政治経験より危機感を訴えた。以前の自民党は、理論的な過ちを認める懐の深さと幅があったと懐古。不破前議長は、自民党内で他の派閥が正論を述べることができないと憂慮し、現政権を独裁政治と表現した。


アベノミクスにより大企業に恩恵があった点を認めつつも、三年過ぎても結果が出てないと述べた。安倍晋三(甲午)総理大臣の参院での三月発言を取り上げ、任期中の改憲に照準を当てた。再来年で任期満了となるので、『参院選二〇一六』は改憲勢力三分の二を仕上げる最後の参院選である点を強調。立法府からの改憲発動が、三十年九月までに行われる計画を伝えた。




<選挙は変わりつつある>

 自民党改憲草案に触れ、前文が気に入らないのだと指摘。安倍総理は戦争があった大日本帝国時代を美しいと思っている、と警鐘を鳴らす。草案九条二項(国防軍)を指し、「内閣総理大臣を最高指揮官とする」に着目。不破前議長は、「最高指揮官がよっぽど、お気に入りの様です。」と、安倍総理が国防軍を従えたいものと予測した。次に九十七条(基本的人権の本質)が草案で削除されている点を非難し、新設九十九条(緊急事態条項)の強権性を「正にファシズム、独裁政治ではありませんか。」と危惧。ちなみに九十九条は十一条(基本的人権の享有)との重複性、緊急事態条項は三権分立のバランスが壊れるとの指摘がある。


続いて他党を疑問視した。改憲勢力の公明・維新・こころが今選挙で掲げている公約は現行憲法下で法律制定ができるため、「憲法を変えたいってことは、今の憲法で絶対できないってことをやりたがっている。」と、改憲勢力は軍事国家への目論見があると説明した。更に二十五条(生存権)を挙げ、音読。


  1. すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する
  2. 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない



 ブラック企業の従事者は上記を与えられていない、違憲の企業が多く国が放置していると指摘。「予算が足らないからといって、毎年、社会保障費を削る。毎年、毎年、憲法違反やってるのが自民党じゃないですか。」と、訴えた。


また囲み取材に応じた不破前議長は、先のサミットでのG7首脳による伊勢神宮参拝に驚き、「あれは日本政府ではなく、日本会議が主催した企画。」と断じた。日本は未だに米国の隷属状態にあり、安倍政権が自民党から見ても致命的なことを行っていると心配し「選挙は変わりつつある。」と重めな息を吐いた。


『参院選二〇一六』神奈川選挙区:浅賀 由香(Asaka Yuka.庚申)/日本共産党

記者:羽田野正法×撮影:金剛正臣

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