岸田文雄は中間層の復活、その具体策|自民『総裁選二〇二〇』

【政治報道】 令和二年九月十四日に自民党(総裁:安倍晋三)は、『総裁選』を簡易形式で実施する。立候補を表明した第四派閥「宏池会」の領袖・岸田文雄(丁酉)政調会長は『岸田ビジョン』を公開。


岸田ビジョンでは、分断から協調へを謳う。「公正でやさしい」「芯の通った」政治を総裁として目指し、十の約束を掲げた。この十の約束では、a「持続可能な新しい資本主義の構築~中間層の復活・格差の是正~」、b「地方の復権~デジタル田園都市国家構想~」、c「活力ある健康長寿社会へ~世界に誇る国民皆保険の維持~」、d「世界を主導する外交~ソフトパワー外交~」、e「国の骨格作り~令和時代の憲法改正~」の五つに大別。



  1. 大企業と中小企業の共存共栄モデルの推進、人への投資促進、地産地消の徹底等を通じ、富の適切な「分配」を強化。中間所得層の厚みを増す為、最低賃金の引上げ教育費負担や住宅費負担の軽減策等を行う。成長の果実を幅広く届ける…a
  2. 産業構造の転換。「高付加価値モデル」による持続可能な経済システムの構築。高等教育への支援強化、研究開発力強化の為の官民共同の大規模基金「日本イノベーション基金」の創設、AI・量子・宇宙・海洋等におけるイノベーションの強力推進…a
  3. 新しい時代の成長のエンジン創造。全省庁の規制を徹底的に見直す「デジタル規制改革」や省庁の縦割りを排した「データ庁」の設置…a
  4. サプライチェーンの多角化や製造業の国内回帰等の経済構造の多層化、経済インテリジェンスの強化等で経済安全保障(経済安保)体制を構築…a
  5. 不妊治療への支援や育児休業の拡充等の「少子化対策」、再生可能エネルギの推進や環境に優しい素材開発等の「地球温暖化・エネルギ対策」、成長とワイズ スペンディング等の「財政健全化」の三本を柱に…a
  6. 5Gを地方から早期全国展開。地方生活の利便性向上、経済再生、都市部との共存を実現する「デジタル田園都市国家構想」を推進。国・地方を通じたデジタル化を強力に推進する省庁横断の新組織の設置…b
  7. 農林水産業の成長産業化。「災害に強い地域づくり」。豊かな田園都市国家を支える高速道路や新幹線等の交通・物流インフラの整備を強化…b
  8. 社会保障制度における縦割りの是正、民間活力の導入、デジタル技術やデータの活用による新しい予防・医療・ 介護・年金、地域や利用者の視点を踏まえた支えられる側から支える側を増やす徹底的な環境整備、子育て支援の充実等を通じ、活力ある健康長寿社会の実現と持続可能な社会保障制度の構築…c
  9. 日米同盟を基軸に、G7、ファイブアイズ、インドと連携。自由・民主主義・人権・法の支配等の基本的価値を守り抜く外交・安全保障を推進。北朝鮮による拉致問題等の解決に全力を挙げる。科学技術や文化芸術等の日本が誇るソフトパワーを活用して国際社会における「分断から協調へ」を進める。SDGs等の国際社会におけるルール形成、核軍縮・不拡散を主導…d
  10. 時代の変化に対応した憲法改正。国民の理解を深めつつ、国民と共に目指す。新たな時代の国造りを進めたい…e



令和の所得倍増計画か

 また新型肺炎についても「必要に応じ、臨機応変に追加の財政対策」や「感染状況や死亡率等のデータを分析し、感染症対策と経済・社会活動対策の両立に向けた出口戦略」等を提示した。


九日の討論会では、自身を戦国武将に例えるとの問いに徳川家康(癸卯)を挙げた後に、「時代を大きく転換させる政治家として、池田隼人 総理。私はそう在りたい。」と力強く答えた。池田元・総理(己亥)は、昭和三十五年から四年間に亘って『所得倍増計画』を展開。高度経済成長(実質成長率が平均十㌫以上)の進展に最も大きな役割を果たした。


詰まり、岸田政調会長は、令和の高度経済成長(平均十㌫)を行う総理と成りたいか。

直近十年は、平均一㌫から二㌫で推移。


画像:岸田文雄公式サイト、文字修飾:FPhime

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