菅内閣へ民間からの要望「労働生産性を上げるには先ず、需要を付ける」

【政経報道】 令和二年十月二十九日に国会にて自民・安藤裕(乙巳)衆議が会長を務める議員連盟「日本の未来を考える勉強会」が行われた。当日には元・内閣官房参与で経済学者、前・駐スイス大使も務めた本田悦朗(乙未)が講演を行った。本田はマクロ政策が専門。


同議連は「新型コロナウィルス感染症対策に係る緊急提言(案)」を議論、経済学者の本田は菅内閣へ期待する事として生産性につき、講演した。同議連は、自民に所属する国会議員が結成。平成二十九年四月に勉強会が発足、本年二月より議連となった。



<企業数減では更に売上減に>

 本田は、ゼロ金利下では積極財政の効果は増幅し、財政出動の効果は大であると前置き。持続的な経済成長で最も重要な事は生産性であると論じた。そもそも、労働生産性とは何か。本多の指し示した労働生産性の定義では、実質GDPが入っており、供給側と需要側の要因の双方で決まる旨を説明。労働生産性を日本生産性本部では八種類、定義している。


「成長戦略会議」の民間議員で実業家のデービッド・アトキンソン(乙巳)の「生産性向上戦略」に対し、デフレ観・デフレ対策は誤っていると反論した。人口減によって需要が構造的に減っているという考えに対し、「人口が減っても需要が減るとは限らない。」と主張。「デフレ脱却戦略(新・生産性立国論(二〇一八)、P218)」より需要減・売上高減への対策は、価格引上げ・企業数減とアトキンソンは主張し、総理等へ進言している。


対して本田は、その戦略では更に売上減・経営苦になると論ずる。アトキンソンは、生産性を上げる為に借入増・IT投資増を提案。対して本田は、デフレ下では「借金の実質負担が重すぎて不可能。」とし、地方経済に壊滅敵打撃の可能性がある点を示唆した。



議連・経済学者からの具体策

議連からの緊急提言案では、以下の四点が重要と思われる。

  1. 持続化給付金の拡充
  2. 雇用調整助成金の特例措置の更なる延期
  3. 地方自治体への財政支援
  4. 令和二年度「第三次補正予算」の編成及び令和三年度「当初予算」編成における積極財政の継続


 一では、コロナ不況より『緊急事態宣言』下とは異なる危機的状況の発生を強調。二では、雇用情勢の厳しさ増(八月の有効求人倍率は一・〇四倍)、早期退職や希望退職、雇止めの拡大阻止、第二の就職氷河期をつくらない為にも国は積極的な雇用政策を行うべきと。


三では、「地方創生 臨時交付金」の更なる増額給付、「一般財源総額」の確実な確保・充実、「地方交付税」は総額の充実、公立病院への財政支援強化を挙げた。 四では、国民生活への支援継続及び新・支援の実行と積極財政の継続を訴える。



本田の菅内閣への要望は、需要を付ける事によるデフレ完全脱却。具体的には以下の四点。

  1. 労働市場にて労働者がより生産性の高い企業に転職できる様にする(市場の流動性確保
  2. 少子化対策(働き方の抜本的改革、女性が働きやすい環境・子育て支援等)
  3. 所得 再分配政策
  4. 中小企業政策の見直しは必要。何の為の中小企業政策かを改めて考え直す

撮影記事:岡本早百合、スライド:本田悦朗

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