ワークフローの雄「エイトレッド」が大学と行政でもシェアを獲りに

【ビジネス報道】 ワークフローに関するベンダのエイトレッド(3969.T1)は、令和二年十二月八日にオンラインにて学校法人ペーパーレス改革市況及び「一年半で二千五百件の稟議書を電子化 帝京大学が取り組んだデジタル改革に関する記者説明会を行った。

同社は、昨年に東証マザーズから一部へ市場変更した。


大規模法人向けの「AgileWorks」を筆頭に、パッケージとクラウドで「ワークフロー システム(業務の流れの可視化やデジタル化)」を販売。マウスだけで簡単に設定・運用ができる点がポイント。コーディングは無し。導入実績は報道現在で三千社を超える。数十名からの中小向けも一ユーザ当たり五百円(税別)/月がある。


前期の売上高は十六億円。経常利益率は三十六.二㌫を誇る。今期の見込みは、十八億円。経常利益は六.五億円を見込む。


B2Bで知見を積み重ね、本年よりB2A(大学向け)にも参入。帝京大学(理事長:冲永佳史)が「AgileWorks」を導入し、説明会で導入後のメリット等を記者達へ伝えた。帝大は「THE世界大学ランキング二〇二一」で、国内私大第二位。



<ワークフロー自体の周知>

 先ず、同社は大前提として、ワークフローの概念があまり知られていない点を伝えた。これは大学だけでなく、大企業等においても同じ様だ。オウンドメディアを運用し、ワークフロー自体の周知も図っている。


各部署に散らばる日々の業務には“流れ”がある。各々には時々のタスクがあり、そのタスク処理をこなした後に上司の決裁を仰いだり、他部署と連携を図ったりする。各種の仕事を完遂する為には、通常は“流れ”に沿って業務を遂行する。典型的なものが稟議書となる。


その流れが各企業や大学によって、無数と思える程ある。同社は、各タスクと数多の“流れ”を分岐図等で可視化。この可視化作業がクライアントより好評の模様で、業界トップとなった。市場シェアも高い。特に書面の形式をそのままデジタル化できる点は大きいだろう。まるで書面をスキャニングして、そのままデジタル運用できる感覚。


また、他社の各種サービス(電子サイン、RPA、AI・チャットボット、マーケティング・協業等)とも多く連携できる。



DX効果

 導入メリットは「内部統制・コンプライアンス」の向上、「決裁遅延」の防止、「バックオフィスの効率化」と紙や人的取次ぎ等の「コストカット」。


実際に導入した帝大では「意志決定のスピードアップ」、「標準化による業務効率化」と「経営層が重要な経営判断に注力」の三点をメリットとして挙げた。更に課金が「ユーザ毎」ではなく、「同時接続ユーザ数」である点も強調していた。


同社はサービス相性の良い、B2Gにも既に参入。百前後でアクセスしている。現在は官公庁・自治体がテスト段階の為、具体的な公表はできないものの、十月以降の来年度予算で計上に自信をみせた。菅内閣は国内のDXを推進する為、来秋にデジタル庁を発足する。「ワークフロー システム」でビジネス界でのシェア首位に続き、アカデミック界でも全国の行政でもシェア首位を獲りに掛かるか。


記事:金剛正臣

画像:㈱エイドレッド

0コメント

  • 1000 / 1000