東京国際映画祭「コンペ部門」、注目は日本の二作品

【芸能ニュース】 『第二十九回 東京国際映画祭/ユニジャパン』のラインナップが発表され、記者会見が行われた(既報)。注目の十六作品で争われるコンペティション部門からは「アズミ・ハルコは行方不明(二〇一六)/ファントム・フィルム」より女優の蒼井優(乙丑)、監督の松居大悟(乙丑)、「雪女(二〇一六)/和エンタテインメント」より俳優の青木崇高(庚申)が登壇し、記者からの質問に答えた。


「アズミ」の松居監督はノミネートに、「凄く光栄な事だと思っている ので愉しみたいです。日本の東京の舞台で戦えるのが嬉しいです。」と喜んだ。本作の制作経緯について「僕とプロデューサ、蒼井さんが同い年で、何か映画を作ろうかと話している時に、丁度原作が発売されて主人公も同世代だった事、存在が消えるのに広がっていく事が映画的だなと思った。」と話し、ノミネート決定の電話を受けた時は嬉しくて泣いてしまった。




<男女で変わる受け止め方>

 主演を演じ、初の東京国際映画祭となる蒼井は、そんな監督を近くで見て「監督が選ばれるかどうか、とてもドキドキしていたので、ノミネートされて良かった。実現して、ほっとしている。」とコメント。主演の話が来た際には「主演だけど行方不明なのか、これは楽かもしれないと思った。でも意外と出番が多く、そんなに甘いものではなかった。」と話した。原作を実際に読み面白かったので、出演を決めた蒼井は「多くの女性に“イタタタ”と思いながら、観て頂けると思う。女性が観るのと男性が観るのでは、感想や受け止め方が異なると思うので、面白い作品になっている。」と語った。


また「雪女」に出演の青木はノミネートに喜びを表しながら、「誰もが知っている雪女ではあるが、それとは別の監督なりの深い解釈があり、人間の深さを感じる作品になっている。外から見た日本を日本人の監督が描いていて、上映されるのがとても感慨深いものだなと思う。」と作品をアピール。本作で監督・主演を務めた杉野希妃(甲子)については「(杉野は)監督も主演もしていて、一人で現場を引っ張っていた。とても貪欲な方だと思いながらも、それは男性には無い女性の強いパワーを感じた。」と、映画界を引っ張っていく女性の活躍に驚いていた。


本映画祭は今年で二十九回目となり、目玉となる「コンペティション部門」では世界九十八の国と地域から千五百作品の応募の中、十六作品が各賞を狙う。期間は十月二十五日から十一月三日までの間、都内各地で上映される。


『第二十九回 東京国際映画祭ラインナップ発表記者会見/㈶ユニジャパン』


撮影記者:原田眞吾

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