代取・石井直「新電通へ改革」、政府の本腰で日本が変わるチャンス

【ビジネス・社会論説】 国内最大手、世界ランク第五位(※)である電通(4324.T1)が、平成二十八年十一月七日に女性新入社員の過労自殺問題で東京労働局/厚労省(大臣:塩崎恭久)等が大規模な強制捜査(家宅捜索)を行った。本件は刑事事件として立件する可能性が出てきた。八日に毎日新聞(代取:朝比奈豊)は、記事「<電通>社長説明に社員違和感 長時間労働、改善疑問視」を報じた。


七日に代取の石井直は社員らを前に説明し、新しい電通に向けた改革姿勢を示した。当該記事は、この説明に対する社員と元社員の反応である。「鬼十訓」と呼ばれる電通の基本原則を覆えす、と説明を受けた社員の多くが戸惑っていると毎日新聞は記す。世界企業にまで成れば、大きすぎるが故、簡単に方向転換(正しい事)ができない。銀行が最たるものだ。インパクトが大きすぎて潰せない。




<攻める安倍政権、求められる誠意>

 しかし菅義偉 官房長官が同日の記者会見で、「働き過ぎによって、尊い命を落とす事の様な事が、決して無くなる様に。」等と長時間労働の是正に取組む姿勢を強調。政府は電通事件を機に、国内に蔓延る大企業の長時間労働を止めさせる構えだ。記事「電通だけじゃない 100時間超の残業は有名企業でも常態化か/小学館」『「日本的正社員」という働き方は時代遅れだ/東洋経済新報社』等で各社メディアも利権が絡む上場企業を追及する。


石井電通はピンチであるがチャンスでもある。様々な大企業との取引をもつ同社だからこそ、改革に成功すれば日本へのインパクトが大きい。それは日本の働き方そのものを変える程の力を持つだろう。長時間労働是正へのインフルエンサに成れる。このチャンスを石井は活かせるか。その為には、まず遺族への謝罪から公に行うべきだろう。謝る事は恥では無く、事実を認める誠意だ。そして今までは責任の取り方が辞任であったが、そうではなく、きちんとリカバリしてから退任すべきだ。即時に辞めるのは、真の逃げに他ならない。謝罪後の在り方も国民が真に考え、変えるべきであろう。


リカバリ案を明示し、実行し、信頼を回復し、日本社会に貢献する。石井直は、その大きなチャンス(機会)に直面している。彼がどんな大人でありたいか、が問われている。

詰まり「駄目なものは、駄目」という正しさ。



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