政治家とその周囲に問われるビジネス的民間センス

【政治論説】 平成二十八年十一月十七日に前大阪市長の橋下徹は、政経塾「希望の塾(塾長:小池百合子)」の講演に関し公式Twにて政治家へ苦言を呈した。

政治家は何で普通の民間的なビジネスができないのだろうか


的を射てる。政界の問題の本丸と云っても過言ではない。当該ツイートには⑥の番号が付されており、経緯が分かる様になっている。①から順を追って確認していき民間的に考えると、事実であれば小企業や零細企業の様なやり取りだ。一重に程度が低い。まるで質の良くないキャバクラやホストクラブの応対の様だ。ハイムが行う政党や政治家への取材依頼時にも、似た様な事がしばしばあるやり取りだ。



<禁句は国民に対する「ご苦労様」>

 ハイムが小池事務所にやり取りを行う際には、最低限ではあった。残念ながら民進、公明、維新の党の応対は、幾度の取材を通じてビジネス視点で大いに問題がある。但し、政治家本人は主権者の国民に対し上目線な時もあるが、応対としては普通以上な者が多い。政治家の周囲に問題がある場合が散見される。尚、自民や共産、生活(当時、現・自由を善しとせず)は周囲も優れた応対であった。「ご苦労様」の意味は主に自身の為に、その人が何かをしてくれた場合だ。国民が、政治家の為に何かをしている訳ではない。彼等は国民からの税金で生きている。正しくは「お疲れ様です。」となる。


これは一重に、教育の問題だ。個人事務所ならば、秘書をはじめ窓口の者まで応対の教育が為されていない。党という組織なれば、できる組織はあるので組織教育に甘さがあるのだろう。今回の件は、小池サイドの事務方と維新サイドの割って入っている者が問題だ。橋下サイドはマネジメント会社を通じて交渉に及んでいる様なので、最低限が担保されているのではないだろうか。



政治家は周辺者を教育せよ

 小池都政下の都庁職員は舛添都政下に比べて、頗る応対が良い。不明点に対しても、とても丁寧に説明等を行う。電話先からも各々の仕事の使命感を感じる。品位さえある。憲法第一五条により全公務員は、全体の奉仕者である。国会議員や都職員は公務員だが、政治家本人の周囲(事務職等)は公務員とは限らない。ここで本人とその周囲に意識のギャップが生まれる。全体の奉仕者の本人とただ雇われている感覚の周囲では、主権者に対する応対も変わるであろう。


その周囲は、本人ないし政党を一部(法律行為を)代理している。全体の奉仕者としての仕事の一部を代理している。ならば最低でも公務員に準ずる姿勢で職務に全うしなければ、本人及び政党へのマイナスを誘発しかねない。今回の「希望の塾」での橋下登壇が、詰まらない理由で実現できなかったかもしれない。

双方の意識のギャップを埋める教育が求められる。これが土台となり、その先に橋下の云う民間的なビジネスが可能となるだろう。

(了)

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