ゆとり・脱ゆとり世代が知るべき氷河期世代の失敗『イノベータ理論』編

【ビジネス考察】 ビジネスを成功に導くには、原則に従う。王道の事だ。「経営学(普及学)」では『イノベータ理論/エヴェリット ロジャース』がある。社会学者が提唱したビジネスの順序。平成時代からの経済低迷の一つに、このイノベータ理論に則らないやり方でビジネスを進める者が増えた点がある。


起業後には上図の様に先ず「イノベータ(I)」市場を開拓し、「アーリアダプタ(A)」へ進めていくのが王道。大企業であろうが、零細であろうが同じ。しかし平成時代以降は、いきなり「マジョリティ(M、アーリ・レイト)」を狙うビジネスマンが増えた。



零細企業がいきなりマス市場、又は大企業との取引を狙う。上手くいく訳が無い。



何故なら、自社がIそのものだから。一攫千金タイプで、ハイリスク・ローリターン。まるで素人が競馬に資本金を注ぎ込んでいる程のギャンブルだ。氷河期世代は、ここで大いに失敗した。所謂、ブランドネーム(認知度)が高い企業・Mとの取引を重んじ、認知度が低い企業との取引を軽んじた。


これは交渉の面でも最悪である。相手方から見れば、信用性がないI。「価格交渉力」で大いに差があり、低利益率の契約で通常は締結する。そして、自転車操業並みに心と体が疲弊するビジネスが続く。IはMとメインで契約すべきではないし、Mの市場も狙うべきではない(広告等の費用対効果が低い)。


IはIを狙うが王道。知名度が低い企業同士でビジネスを強化し、I市場へ広告・リーチさせる。I市場で売上高が安定してきたら、A企業と契約。A市場へ広告・リーチさせる。この時に土台であるI市場への広告・リーチを止めてはならない。ここもよく失敗するパターン。土台を決して崩してはならない。




<キャズム対策はメディア>

 この後が問題だ。如何にMへ行くか。AとMの間には上図の様に深い溝(キャズム)が存在する。簡単にはMへは行けない、という事だ。ここで自社の営業(売り込み)先は「メディア」となる。メディアを使うと、比較的容易にMへ行ける。


メディアにもイノベータ理論がある。いきなり「PR TIMES」等のM企業にリリースを出稿しても率が悪い。メディアにとってリリースは日々、甚大な量を受取っているので、狙うべきはIやAのメディアとなる。知名度が低いが比較的中長期で運営しているリリースサイトを確認し、出稿する。出稿したらTwやFBでシェア。


これを拾うI・Aメディアを見つける。自社のリリースを掲載してくれたら、当然にシェアする。現時点ではA市場なので、メディアに掲載された事実が土台を更に強固にする。強いA企業はM企業の候補。強いA企業になる為に、I・Aのメディア掲載を固める。最近の事例で言うと「ビズリーチ」の企業が広報を強化し、上場した(M達成)。I・Aメディアを大事にしていた。


その背後にはI・M市場、つまりユーザがいる。そのユーザが個人であろうが企業であろうが、強いからIでありAなのだ(例:インフルエンサ)。


メディアも「I→A→M」の順序を守る。Mを達成してもI・Aを切らない。I・Aは土台だ。土台を切れば必ず崩れる。持続可能性が失せる。こういった企業は殆どと言っても過言ではないだろう。典型例はAKB。M市場まで行ったが、I・Aメディア及び市場(ユーザ)を軽んじた。よって、直に消え失せる。



男女のIQ標準偏差

 最後に確認すべきは、男女の特徴。どの様なビジネスでも男女を意識する必要があるだろう。この男女の特徴を理解し、上手く活用する事でビジネスの持続可能性は高まり、強固な自社・取引先・市場(ユーザ)を形成できる。それは「IQの標準偏差」。


男女のIQ平均は変わらないが、偏差、偏りに明確な違いがある点。上図をイノベータ理論から見ると、Mは女性の意見を重宝した方が率的に良さそうだ。裾野のI・Aは男性の意見を重宝した方が率的に良さそうだ。因みに両端のIは「天才と馬鹿」の関係。AやMには天才が馬鹿に見えるもの。


あくまでも目安程度でしかないが、比較的「I・Aは尖った男性に任せ、Mを緩やかな女性に任せる」となる。これで率を採る。自社の利益率が上がれば〇。グラフ上は尖った女性もおり、緩やかな男性もいる。政治でも尖った女性がMの有権者に支持されない理由は、これ。


そしてマネジメント層は「I対M」を管理する。相反するからだ。M市場まで取っていれば、仲介役・緩衝役のAの権限強化をする。間違ってもMの権限強化をしてはならない。Iが自社から去り、次のMが生まれなくなる。持続できない企業のパターンだ。


以上より王道を知り、王道で行き、王道で成功し続ける。


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