【ビジネス・社会ニュース】 平成二十九年四月に三菱地所(8802.T1)は、東京駅周辺で最大の大規模複合再開発『常盤橋プロジェクト(常盤橋街区再開発プロジェクト)』の第一弾工事を始める予定だ。敷地面積は三.一㌶で、常盤橋街区は大手町二丁目他(丸の内トラストタワー北側)となる。本プロジェクトは、東京圏の国家戦略特区における特定事業。大手町連鎖型再開発プロジェクト(総十七㌶)の第四次事業でもある。
ビルは四棟を建てる予定で、内一棟のB棟が日本一高いビルとなる三百九十㍍の新ランドマークだ。C棟の大規模広場等は約七千平方㍍となり、グローバルな拠点づくりを目指す。同社は構想「東京国際金融センタ」の金融軸の中心に位置する常盤橋プロジェクトを通じ、国際競争力の強化に資する。四月からは下水ポンプ場を擁するD棟から開発する。三十年にA・C棟、三十五年にB棟を開発予定で三十九年に全てが竣工予定だ。同時にJFE商事ビルを取り壊し、常盤橋公園を拡充する(一㌶超)。都市再生貢献の主な内容は以下の通り。
- 広域的な都市基盤の更新、歩行者ネットワーク・広場等の整備
- 国際競争力強化を図る都市機能の整備(金融・ビジネス交流、都市観光機能)
- 高度防災都市づくりと環境負荷低減
<東京国際金融センタの範囲>
構想「東京国際金融センタ」は、日本の未来を見据える最も重要な構想といっても過言ではないだろう。金融機関が集積する大手町・丸の内から「グレーター日本橋(日本銀行と地銀が集積する日本橋、そして東証のある兜町)」までのエリアを結ぶ“永代通り”沿いを金融軸とし、官民連携で整備している。他方、大手町連鎖型再開発プロジェクトの第一次から第三次までは大手町一丁目の再開発で、グローバル ビジネスの戦略拠点として再構築し、文化・芸術も発信する。また高級ホテルを誘致する。こちらは三井物産(8031.T1)や三井不動産(8801.T1)が絡む。
加えて八重洲には、地下に大型バスターミナル(六千平方㍍)を計画。地上のバス停を地下に集約し、地下街を通じ東京駅を繋ぐ。八重洲の地上一丁目(十二万平方㍍)では、東京建物が主体。二丁目(十四万平方㍍)では三井不動産が主体となり再開発する。また全国初となる高層ビルへ小学校(区立城東小)が入居する予定だ。更に芸術文化拠点の日比谷と国際ビジネス拠点に位置づける虎ノ門・六本木・新橋・赤坂まで含めて、構想「東京国際金融センタ」としている。
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