初心者向け政治学入門、髙橋洋一の『日本国民のための【明解】政治学入門』

【書籍・政治報道】 令和三年七月十一日にあさ出版(代取:佐藤和夫)は、の「嘉悦大」ビジネス創造学部・髙橋洋一(乙未)教授が著した『日本国民のための【明解】政治学入門』を刊行する。二百八頁。髙橋教授は経済・政治科学学者。菅内閣にて内閣官房参与(経済・財政政策担当)を五月まで務めた。


参政権という「特権」をより賢く効果的に行使していく為の一書。政治学入門に位置付ける。


政治とは何なのか。政治を知る必要はどうしてあるのか。それによって何が分かってくるのか。何故知るべきなのか等の問いへ答えを指し示す。「三権分立」はまだしも、政治は『憲法』に基づいて運営されている等の基本的な知識が抜け落ちている場合も多いと。根本の部分できちんと理解していない為に、マスコミのトンデモ論を盲目的に信じ込んでしまっている例も見受けられると断ずる。


本書では政治学を基本から分かり易く解説し、それを“本当の物の見方・考え方にどう落とし込んでいくか〉”ついて書いた。十月二十一日には任期満了による第四十九回『衆議院議員 総選挙』も予定。一人ひとりの国民が有す参政権という「特権」を、より賢く効果的に行使していく事を指南する。


以下は本書より一部抜粋。


<政治の原理原則は、すべて「憲法」に定められている>

 「政治」と聞いて、読者はどんなイメージを抱くだろうか。よくわからないもの――という以上に、ウソがはびこる世界、欲と利権にまみれた世界、国民を都合よく支配するために、政治家が権謀術数をめぐらせている世界、などなど、後ろ暗いイメージを抱く人も多いかもしれない。

だが、先に結論をいってしまうと、政治ほど透明な世界はないといっていい。なぜなら、政治の原理原則は、すべて「憲法」に定められているからだ。知っての通り、憲法とは「国の最高法規」である。

憲法には、「国会は何をするのか」「内閣は何をするのか」が明確に定められている。「何をするのか」が憲法で定められている仕事は政治家だけであり、後ろ暗いことが行われる余地がないのである。


<意外と短い「憲法の賞味期限」>

 「国の最高法規」として、日本では憲法が不可侵のものに思われているところがあるようだ。しかし、実は国の最高法規であるからこそ、憲法も、時代の変化に応じて変化してしかるべきなのだ。

憲法改正について、海外はどうなっているのか。調べてみると、実は、それほど珍しいことではないことがわかる。戦後における憲法改正回数を見てみると、アメリカ6回、カナダ18回、フランス27回、ドイツ57回、イタリア15回、オーストラリア3回、中国9回、韓国9回。ところが日本はゼロ回である。

日本では「憲法=戦争放棄」という発想が強く、それが憲法改正に対する嫌悪感に直結していると思われる。一方、海外の憲法改正の例は、国と地方の関係や議会のあり方など、統治機構に関するものが大多数だ。


日本の憲法改正も同様になると考えれば、タブー感は少し薄れるのではないか。


=目次=

  1. 選挙は「風」のつかみ合い;これさえわかれば「賢い有権者」になれる
  2. 日本の選挙制度を考える;こうして「民主的プロセス」は守られている
  3. 「国会」では何が行われているのか;批判する前に理解したい「国会議員の仕事」
  4. 本当に正しい「政治家の見方」とは;雰囲気に流されず、正当に評価する方法
  5. 「内閣」とは誰か、何をしているのか;知っているようで知らない「大臣の役割」
  6. 「遠くの政府」と「近くの地域」;「ニア・イズ・ベター」の地方分権を考える

画像:㈱あさ出版

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