初選挙の学生の質問に答える自公立共|玉川大学「主権者教育」

【教育・政治報道】 令和三年七月十四日に玉川大学(学長:小原芳明)は、東京・町田の同大にて一年生と玉川学園(学園長:同)の十一・十二年生を対象とした『主権者教育シンポジウム』を開催した。緊急事態宣言下により、三十人が希望した学園生は出席を控え、希望して出席した大学生は百五十人。


出席した国会議員は四名。自民・門博文(乙巳) 衆議、立憲・手塚仁雄(丙午)衆議、公明・佐々木さやか(辛酉) 参議と共産・吉良佳子(壬戌) 参議。コーディネータは同大・篠原文也(丁亥)客員教授が務めた。篠原教授は文科省「主権者教育推進会議」の前座長で、日経の元・政治部次長。


冒頭に、小原学長(丙戌、写真上)は参加学生に対し、「今年の秋に衆院選挙があります。君達にとって最初の選挙。非常に良い機会。政治は、なかなか学校で取り上げてこなかった。このシンポジウムを以って学んで、正しい知識を以て選挙に臨む様にして下さい。」とエールを送った。



<国会議員へ直接質問できる機会の提供>

 学生からは質疑応答で積極的な質問が行われた。議員は名指し。「現在のコロナ政策、菅政権以外だった上手くいったのか」「選択的夫婦別性のメリットは」「政治家が主権者を尊重する為に、どの様な努力をすれば良いか」「ホームレスがワクチンを打つ為には」と様々な切り口で国会議員へ問うた。


コロナ政策の問いに答えた立憲・手塚衆議(写真上)は「コロナで、こんなパンデミックになったのは初めて。自民でも、立憲でも上手く出来たかは分かりません。本当に難しい。野党としてこうすべきだと厳しく指摘してきた。この政権だからいけない、という言い方は慎んできた積り。次の総選挙であの時の判断は正しかったのかと問うていく。今回の質問については、どの政権であっても難しい」と真摯に返答した。


選択的夫婦別氏と政治家の主権者尊重の二問を問われた共産・佳子参議(写真上)。前者では戸籍名とビジネス名でキャリアの断絶が行われる不便さを主張。後者では「当事者の皆様の声を聞きに行く事が大事。何を求めていて、不便を感じているかという現場に学びにいく姿勢が大事。ちゃんと学んでいく政治家を選んでいく事もできるのではないか。勿論、政治家が学び続ける事が大事。」と返答した。


ホームレスのワクチンの質問には自民・門衆議。「国、都道府県と確認し、希望すればホームレスでもワクチンが打てる様に、これから取組んでいきます。」と返答した。他にもシンポジウムでは、各国会議員が何故に政治家を目指したかの経緯を紹介する一面もあった。篠原教授は「若者の投票数を上げるだけでなく、質も大事。皆さんには、吟味して投票して欲しい。」と呼び掛けた。


実を結びつつある主権者教育

 中等部・高等部の「玉川学園」では平成二十八年に主権者教育の取材を報道府は敢行。それから五年が経過した。中三と高三に当たる生徒達が政治を学んだ。十五歳だった生徒は今では二十歳になっている。


今月の『都議選』にて同園・同大のある町田では、定数四の内、実に三議席も若手の候補者が当選。五人の中堅・シニアの候補者が落選した。この様な複数人区で若手が多く当選する選挙区は、稀有。一つの大きな事実である。首都の選挙に影響を及ぼす程に、同園・同大の主権者教育が少しずつ実を結び始めているのかも知れない。


記事:岡本早百合(撮影)、金剛正臣

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