日経平均が続伸、『総裁選&総選挙』で好景気シフトなるか

【政治・経済・金融・財政考察】 日経平均(N225)が上がり続け、令和三年九月七日に一時、三万円台を五ヶ月振りに回復。日本経済に光明が見え始めた。ラジオ日経第一もやや興奮気味である。


トレンドの変化は八月二十七日から。自民『総裁選』が金融市場のドライバとなった。前日に本命と目されている岸田文雄(丁酉)元・外相が立候補の記者会見を行った。何を発表したのか。令和版『所得倍増』である。全国民の所得を倍増させたい。昭和では成功した。


九月三日の菅義偉(戊子)総理の退陣表明によって、日経平均の上昇角度は更に上がる。金融市場は新たな総理、日本株式会社の代取を欲している。



<労働者に潤いを>

 岸田元・外相の対抗は河野太郎(癸卯)行革相。大穴は女性初の総理を目指す高市早苗(辛丑)前・総務相。この三者は全て財政出動・拡大を既に唱えている。岸田元・外相に至っては数年間の財政拡大を指し示した。三者共に共通する点は富裕層ではなく、労働者への支援増大。


富裕層を除く国民の貯蓄率を高め、消費額を増やし、日本経済(GDP)を政府主導で回していく。


安倍内閣では金融市場は潤い、失業率が下がったが、労働者達が潤わなかった。この為にGDPは微増に留まった。菅内閣では四月までは期待感があったが、百合子都政に振り回されて金融市場が冷めた。当の小池百合子(壬辰)都知事は五輪も終わり、憲法違反で訴えられている最中。来年以降、本人尋問と判決が待っている。東京地検「特捜部」の動きも気掛かりで、女性初の総理の目は摘まれたに等しい。



野党の財政拡大・拡張

 更に九月二十九日の『総裁選』後には、『総選挙』が待っている。六日には立憲(代表:枝野幸男)・共産(委員長:志位和夫)・社民(党首:福島瑞穂)の三党が共通政策の締結調整が報じられた。維新(代表:松井一郎)を除いた野党連合に発展する可能性もあると言う。


立憲は原口一博(己亥)副代表を筆頭に「日本の未来を創る勉強会」にて財政拡大・拡張論を展開。『衆院選』では与党を超える金額で国民を支え、勝負を掛けたい。与党の金額を超えるという点では、国民(代表:玉木雄一郎)も以前より主張を続けている。


これは詰まる所、国会の与野党が財政拡大・拡張論で固まったと言えるだろう。コロナ禍で疲弊した国民へを下支える機運が国会で漸く調った。



社会主義政策からの株高へ

 金融市場は様子を見ながら、不景気から好景気へシフトする機会を伺っている。目先は二十九日の『総裁選』だが、日本株式会社の代取を真に国民が選ぶ『総選挙』が分水嶺となるのは確か。社会主義的政策が求められる中、各地の選挙結果を視ると立産同盟を核とする野党連合の政権交代も全く無いとは、言い難い。


実質的な財政拡大・拡張をブレーキしていた財務省も、先の消費税収の増により、データが整った。後は今回の不景気の元凶である百合子都政を抑え込めば、来年以降で好景気に入る可能性が出てくる。大和証券のチーフ テクニカル アナリストは早くも「十一月には日経平均三万二千円回復も/ロイター」を配信。年度末には三万六千円回復が見えてくる、と強気だ。


日経平均の史上最高値は、三十二年前のバブル期・平成元年十二月二十九日「三万八千九百五十七円」。


記事:秦正法

画像:Google

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